混迷の時代に求められるリーダーシップとは③
日本人材マネジメント協会の発刊する定期刊行誌「JSHARM INSIGHTS」の最新号での「改めて問う リーダーシップ」という特集から、法政大学キャリアデザイン学部の木村琢磨准教授の「リーダーシップ論を問う~混迷の時代に求められるリーダーシップとは」という記事を2日に渡って整理していました。で、終わっていないのでもう1日行きます。

変化が激しく複雑性が高い時代だからこそ、変革型リーダーの存在だけでは変革は難しく、木村先生は「混迷の時代のリーダーシップ ~3つのカギ~」というものを提示されます。

①リーダーのシナリオ構築力
②リーダーの政治スキル
③分散型リーダーシップ

で、残っているのは「分散型リーダーシップ」です。

「リーダー」というのは言うまでもなく人を指します。これまでみてきたようなリーダーシップを兼ね備えた「完璧なリーダー」を待望しているだけでは、まったくの思考停止です。

これに対して「リーダーシップ」というのは、組織をリードするために影響力を及ぼすこと自体を指す言葉になりますので、必ずしも「リーダー」だけが担う必要はありませんし、複数の人たちが集団で発揮してもいいわけです。

といいますか、今日では求められるリーダーシップは広範かつ高次元であるため、もはや優れたリーダーに求められる要件を1人の人が担うことは困難だというのが正しい状況把握ではないでしょうか。「英雄的リーダー」待望論を捨て、普通の「不完全なリーダー」たちが力を合わせて、リーダーシップ機能のうち自分が強みとしている部分を担い、結果的に集団としてリーダーシップを発揮する…、これが「分散型リーダーシップ」です。

「不完全なリーダー」は「無能なリーダー」ではありません。リーダーのみならずメンバーも含めて1人ひとりが自分の強みを発揮して、互いの弱点を補完しあうような協働体制が成り立てば、集団としてリーダーシップが発揮されている状態が現実化します。これを成り立たせるためには、ますばリーダーが自分自身の強み・弱みを冷静に認識し、自分の弱いところを補えるようなメンバーにリーダーシップを分散させる必要があります。そして、メンバーはそれをしっかりと受け止める必要があります。
これらの前提に非常に重要なポイントが1つあります。それは強み・弱みが異なる多様性のあるメンバー構成になっているかどうかです。ややもすれば、リーダーは自分に似た価値観、能力、志向の人を集めがちです。しかし、それでは分散型リーダーシップは機能しないわけです。

リーダーシップ論の最も困った行き先は、「そんな人、うちにはいないよ」という思考停止ワードです。1人1人がもう一歩高いリーダーになる努力をする必要があることはもちろんですが、自らを「不完全なリーダー」であるると認識し、不完全なるがゆえに何をすればいいのかを考えることは、実に現実的で大切な視点ではないかと思います。





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【2012/03/10 23:01】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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