OJTは出会いだ! ~TEATRO FORUM より
昨日お邪魔した「TEATRO FORUM(テアトロフォーラム) 人材育成の未来をactする― 最新の人材育成研究を愉しむ!『職場学習の探求』出版記念―"」について振り返ります。

内田洋行さんの会場でのイベントには初めて参加いたしましたが、B1、2Fともに非常に素晴らしい空間でした。そして、その空間を活かした魅力的な企画が続きました。ほんとに。

会はいわゆる懇親会をいれて3部構成だったといっていいでしょうか。

第一部は、書籍「職場学習の探求」の各章の著者(=研究者)の皆さんによる「Gallery Walk」、いわゆるポスター・セッションです。ただ、この会場でもいろいろと仕掛けがあり、HRに関わるコンセプトを持ったお菓子が供されたりします。
第二部は、インプロです。学芸大学の高尾先生がスーツ姿で加わり、「Gallery Walk」で話をうかがった研究素材から3つを取り出して、会場から指名された3名がインプロに挑みます。実に笑えました(?)。それにしても、皆さん、立派な役者です。

第一部では、B1の素敵なスペースの各所にポスターが貼られ、そこで各章の著者がプレゼンをするのですが、ただお一人、隠された畳部屋でポスター・セッションをされている方がいました。すっかりキャラが固定されているような感じの関根さんです。関根さんの日々は、フェイスブックでもろに伝わってきますが、その1つひとつの活動を見ながらひそかに尊敬させていただいています。

関根さんですから、テーマはOJT。発表では書籍にも書かれなかったという最近感じているコンセプトをお話くださいました。OJTをキャリアの側面からみる、OJTを上司からの指導としてみる、OJTを権限移譲の見地からみるといった、OJT論の先行研究を紹介しながら、最近「OJTは出会いだと感じているんです」というようなお話をされました。

発表のあとでの参加者とのフリーディスカッションの中で、関根さんに感想を求められたのでついつい素直に「OJTは出会いというのはしっくりこない」と無責任なお話をしました。

で、無責任はいけないので、どうしてしっくりこなかったのかなぁとちょっと考えてみました。

出会いとは偶然のものです。でも、完全に計画はできないものの、ある程度のデザインはできるものです。出会いの場を作るという言葉があるくらいですからね。OJTはネットワーク型でなければなりたたないというのは、すでに否定する人はあまりいないと思います。そうなるとOJT指導員の大切な役割は、相手をネットワークの中にどうきちんと置くことができるか、どうつなぐことができるか、ということになります。言いかえれば、いかに良き出会いを提供するかということです。そういった意味で、OJTは出会いだという表現には納得感があります。人事担当者は出会いの創出のために仕組みを作ります。街コンの例を出されていましたが、それは私にはしっくりくるメタファーでした。

言い古されていることですが、古き良き日本企業では、新入社員が知らず知らずにのうちに様々な出会いをしていたわけです。いろいろな人からおせっかいともいえる干渉を受け、それが間違いなく、新入社員の成長と、良い意味での社会化を促進していました。この「状態」を当時は「OJT」と称していました。日本型の教育システムです。人事部はOJTに対して、ろくに何も企画はしていなかったといえます。今とは大きな違いです。ですから、この時代の「OJT」というのは、制度や施策や取り組みを指す言葉ではなく、「状態」を指す言葉だったと理解できます。

でも、いつの頃からか「OJT」という状態が自然発生的には生まれなくなりました。でも「OJT」という状態に恋焦がれる人事部は、トキの人工繁殖にチャレンジする人たちのように、「OJT」という状態を人工的に構築することに注力し始めました。その結果、いつの間にか「OJT」という言葉は、制度や仕組みや仕掛けや取り組みを指す言葉としてとらえられるようになりました。

私たちはついつい「OJT」という言葉について、制度や仕組みや仕掛けや取り組みとして捉えてしまうので、関根さんが「OJTは出会いだ!」というと、「出会いを作るためにOJTをやっているのに変なこというな」と感じてしまうのです。状況を指す言葉としての「OJT」はまさに「出会い」と本質的なつながりを持つと思います。でも、「OJT」という言葉はどちらかというと手法として捉えられ、それゆえに「しっくりこない」と感覚的に思ってしまったのだと思います。

感覚的に思ったことを振り返って論理的に言語化しようとすると、なんかどうでもいいことのように感じてくるものですね。どうでもいいこと、万歳!です。


《2012年3月20日》 春分の日。いい天気だったので、葛西臨海公園を午前中のうちに一周。あとは、ずっと仕事モードですが、なかなかはかどりません。










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