一橋大学の山内学長の新入生に宛てたメッセージを読みました。
自分が大学にはいったとき、学長がどんなメッセージをくれたかはまったく記憶していません。申し訳ないことに、誰が学長であったかも思い出せません。ただ1つ覚えているのは、情報処理(正式な名前は違うと思うがプログラミングの基礎を学ぶ講座)の講座を教える教授(だったかどうかもよく記憶はないですが)が、最初の週のガイダンスの場で、「大学生活は人生の中で最大のモラトリアムの時期だ。やるべきことを自分で考えて4年間を過ごすことができる。私の講座に毎回出るよりも、もっと今やるべきことを見つけた人は私の講座に出る必要はない。ただし、レポートはきちんと出して単位はとること」的な話をされたことです。たぶんニュアンスは全然違っていたかもしれません。ただ、私の心の中にはそのように刻まれています。で、人からみれば怠惰な大学生活だったかもしれませんが、結果として自分なりには満足できる4年間を過ごしたと思います。それなりに自分の軸というものを作れた4年間だったとも思います。情報処理の授業については、さっそく翌週から出席するのはやめましたが、レポートは出してちゃんと単位はとったはずです。 「皆さんに期待することは、何をするにしても、大学の4年間で、自分の姿勢、スタイルというものをつくりあげていってほしいということです。この4年間は、皆さん自身の人格をつくりあげるうえでもっとも大切な時期です。この時期に、知的な面、肉体的な面、社会関係的な面……など、生きていくうえで必要なスタイルを、意識的につくる努力をしてほしいと思います。世の中の変化は激しく、外界は荒海です。しかし環境が変わっても、自分のスタイルが確立されていれば、恐れることはありません。」 「大学は高校までとは違って、自由に使える時間がたくさんあります。大学生は自由に使える時間が圧倒的に多いのです。もちろん、単位をとるための学習は必要です。それでもまだ十分な時間がありますし、何よりも選択の自由があります。すべてにおいて参加を強制されることはありません。だからこそ自律的に行動する必要があるのです。」 「大学にはさまざまな勉強をする機会がありますし、全国から優れた学生たちが集まっています。こうした仲間たちとともに日々を過ごすことで、刺激を受け、影響を受けることもあるでしょう。こうした環境においても、自分なりの選択を行い、自分のスタイルを意識する4年間にしてください。(略)何をするにしてもただ漫然とするのではなく、自分の行動を意識し、確認する習慣を身につけてください。」 「大学の4年間は瞬く間に過ぎてしまいます。一日一日を大切に過ごして、自分の将来のために、人生の基盤となる独自のスタイルを築きあげてください。」 山内学長のメッセージをよりぬきました。今も昔もこの大学の本質は変わらないなと感じました。それと同時に、咲き誇る大学通りの桜並木がみたくなりました。 日々、採用面接をしている時期なので、ついそちらに思考がつながってしまいますが、こんな大学生活を過ごすことができれば、変な面接対策などをしなくても、自分の言葉で就職面接を受けられるのではないかと改めて感じました。そんなことが広く実現できるようにまだまだ活動を広げたいと思います。 《2012年4月8日》 昨年なくなった親父の一周忌でした。天候にもめぐまれ、多くの親類にも集まっていただき、良い会ができたと思います。当人からそういってもらえるかはわかりませんが…。
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