メンタルヘルスの両極端な2つの問題
慶応義塾大学丸の内シティキャンパス(略称:MCC)が発刊する「てらこや」というメルマガをご存知でしょうか。MCC卒業生にはすべて送っていただけているようです。初代編集長「いぐさ」さんに代わって、今は「ほうや」さんがもう3年ほど、編集長をつとめておられます。

今回のメルマガに「メンタルヘルスの呪縛」と題する野口海先生の語りが収録されていました。なるほどという切り口がいくつかありましたが、その中の1つ。野口先生の語りを引用します。

「今、どこの企業も口をそろえて『メンタルヘルスの問題で困っている』といいますが、大企業の多くではすでにメンタルヘルス対策を講じています。ただ、それらの対応が総務・人事といった窓口に全て集中する結果、担当者の疲弊感が非常に大きくなっている。逆に、中小企業では全く対策を講じていない場合もあり、そのような企業では当然のようにメンタルヘルス不調者がたくさん出てしまう。どちらの企業の担当者も〈メンタルヘルス対策がたいへんだ〉というのですが、両者の内実には全く違った背景が存在していると捉えるべきです。」

なるほど「メンタルヘルスで困っている」といっても2面性があるということですね。確かに、この「困っている」という奴には、すべての面で似たようなことがいえるように感じます。

丁寧にメンタルヘルス担当者が面談などの対応をやるようになると、これってメンタルヘルスの問題かいな、と首をひねりたくなるような案件まで持ち込まれて、担当者はよろず請け負い状態、なんてことに確かになりかねません。また、時には深刻な案件に対峙し、専門家へのリファーなしではとてもではないけれども判断をするわけにはいかないようなケースもあります。彼の悩みよりも、今、私が抱えている悩みの方が何倍も大きいのに、彼の悩みを聞いている私がいる……、という状況にふーっとため息をつく日もあるでしょう。

以外と、「メンタルヘルス」という言葉も思考停止ワードなのかもしれません。職場のコミュニケーションの問題、上司のマネジメントの問題は、一番弱い部下の精神健康として出るということは十分にあります。それをその当人のメンタルヘルスの問題として取り扱ってしまうだけでは、根っこは変わりません。メンタルヘルス対応を一面的にやってしまうと、そんなこともあるでしょう。

最近、ちょっと思うのですが、近未来の人事の仕事は、組織開発と採用(人材の調達)しか残らないのではないかと。メンタルヘルスの問題も、糸を手繰りながら整理していくと、組織開発につながることも多いのではないでしょうか。

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