ミスマッチの世界の中で
内定を得ていない学生がまだまだ多くいます。また逆に、ここ数日にお会いしたいろいろな会社の人事の方に聞く限りでは、今年の新卒採用では、十分な内定数を充足できていない企業も少なくないようです。

広く街をながめていると、人手不足で困っている企業・店舗の話はあまたにあります。一方、マスコミの報道や公開される統計では、仕事に就けていない人が多々います。

日本の人口はマイナスに転化してきています。客観的には労働力の不足が予測されます。でも、就職氷河期なんて言葉が闊歩します。

要は、大規模なミスマッチが発生しているわけです。

大学にハローワークを置くなんていう報道が出ましたが、これらもミスマッチ解消に対するささやかな対応策です。ただ、これはミスマッチを単にマッチングの問題と考えている対応策です。要はマッチングをもう少し上手にやれば就職率は高まるものだという思想です。これはこれで正しくもあります。これで改善する余地も相当にはあります。ただし、これだけで推し進めると新たなミスマッチを生み出すことになります。マッチングの成約率向上が目標になってしまうバターンです。この結果として招くのは、早期退職率の向上と、メンタルヘルス問題の拡大です。

工場の海外移転、BPOの拡大といった物理的な側面、価値を生む本質が効率性の実現から創造性の発揮に変わったという質的な側面、さまざまな側面から私たちの国が求める人材、必要とする人材、というものが変容したわけです。逆の見方をすると、日本国内における求人内容が変わってしまったわけですね。それに対して、供給側がマクロ的にはほとんど変容できていない結果が、このミスマッチです。つまり、構造が変わってしまったのに、全体がついてこれていないわけです。

私たち実務家がこの構造の変化によるミスマッチに対してできることは多くはないでしょう。でも、けして少なくもありません。新卒採用はもうさすがに採用ベンダーのいいなり、前年補正型では駄目です。自分の会社が導入しているさまざまな仕組みも1つひとつ見直す時期です。私たちはそれができる立場にいます。

また、私たち自らが学ぶことも大切です。学ぶことなくして、健全な危機感は生まれません。学ぶことに一番の価値は、今のままの自分じゃまずいと実感できることかもしれません。そして、自分が学ぶだげではなく、自ら学ぶ人を増やすことですね。さらにいえば、自ら学ぶ人を増やすことができる人を増やすことです。これができると凄い、学びのねずみ講です。そんなことを自らも楽しみながらやることができれば一番ですね。

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【2012/05/18 23:58】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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