適応、同化、ジョハリの窓
水曜日から8月です。私のいる会社では、毎月20名ほどの入社があるので、月初の3日間にわたって中途導入研修を行っています。

中途入社社員が、立ち上がり早く実力を発揮してもらうためには、会社に早く「慣れて」もらうことが大切です。「慣れる」というのは「適応する」ことであり「組織社会化する」ことでもあります。

中途導入研修の冒頭で、毎月「ジョハリの窓」の話をします。

おなじみの理論ですが、自らが「知っている(わかっている)」「知らない(わかっていない)」、他者が「知っている(わかっている)」「知らない(わかっていない)」の2軸で、マトリクスを作り、2×2で4つの窓を提示する考え方です。ところで話は横にそれますが、最近の若手は、2×2のマトリクスを「窓」のメタファーで語ることがなかなかピンときません。確かに、窓ってさまざまな形ですからね、今や。ガラス産業の技術革新がメタファーを変えていくわけです。ですから、必ず「昔の窓はね」といった前置きが必要になっています。

自分も他者も「知っている」のは【開かれた窓】(OPEN SELF)。
自分は「知っている」が他者は「知らない」のは【隠された窓】(HIDDEN SELF)。
他者は「知っている」が自分は「知らない」のは【気づかない窓】(BLIND SELF)。
自分も他者も「知らない」のは【未知の窓】(UNKNOWN SELF)。

入社初日には、【開かれた窓】が、最近にはないほど小さくなっています。自分の食べ物の好みもITスキルも得意な仕事も家族構成も、何もかも知らない集団の中に一人は行ったのですから。転職が成功するかしないかの大きな分かれ道の第一歩は、ジョハリの窓の【開かれた窓】をいかにして大きくできるかどうかだと思っています。

そのためには方法は2ついかありません。【隠された窓】の側に拡大する「自己開示」、【気づかない窓】の側に拡大する「フィードバックを受ける」の2つです。これをそこそこ上手に行うことができれば、組織に「慣れる」こと、「適応する」ことができます。これは精神衛生上の観点からも大切なことです。素直でオープンなスタンスですね。

ただ、ここで「過剰適応」という問題があります。「過剰適応」してしまった状態が「同化」だといってもいいでしょう。「同化」してしまっては、その人の歩んできたキャリアや、その人の独自性や持ち味が消えてしまいます。それなりには戦力になるのですが、その人にとっても会社に実はとってももったいないことです。

慶應義塾大学の高橋俊介先生がかねてから「適応すれども同化せず」と話されていますが、まさにそのとおりかと思います。

最近では外部の勉強会に足を運ぶと、転職経験がない人の方が圧倒的に少数派のことが多いです。これはきちんと調査すると面白いと想うのですが、転職をするという経験が「外で自ら学ぶ」ということの必要性を認識させる効果を持っているのは間違いないと感じています。多くの転職がハッピーであって欲しいと思います。そのためにも、【開かれた窓】を大きくする努力をして「適応」しつつも、「同化」はしないというスタンスを推奨します。


関連記事
スポンサーサイト
【2012/07/28 23:22】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<ワーク・ライフ・フュージョン | ホーム | 【ちゑや】と一緒に仙台に行こう!>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://jqut.blog98.fc2.com/tb.php/1675-fc6ed867
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |