思いを同じくする仲間が集まって創設し、私も理事をつとめさせていただいている経営学習研究所(MALL)では、8人の理事がそれぞれ自分のラボを立ち上げて活動を開始しています。私のラボは、sMALLラポ。このラボへの思いを書きはじめると長くなりますので、今日は割愛し、先週の日曜日にsMALLラボとしての第1回企画「MALL☆ドラムサークル ~MALLと一緒にドラムサークルを体感し、人材育成について考える~」を開催しましたので、簡単に報告をします。
内容の概要については、こちらの案内をまずご確認ください。怒涛の4部構成です。 今回の企画は、内田洋行総合教育研究所様との共催で会場は内田洋行様の「東京ユビキタス協創広場CANVAS地下1階」。オフィスピルの地下とは思えないようなイベントに最適なスペースでした。ここに人数分のドラム類を持込みます。今回は、ドラム・サークルの第一人者であるペッカー橋田さんの全面協力をいただいており、この素晴らしい企画が実現しています。ドラムとはいっていますが、持込まれているのは大小にぎやかなラテンパーカッションです。そう、タイコです。 60人弱分のカラフルな椅子が円形をつくって並べられ、椅子ひとつにひとつのドラムが配置されます。会場に入った人は三々五々、イスに座ります。そして最初はちょっと遠慮がちに自分の前のドラムに触ります。次にはちょっと叩いてみます。不思議なものです。人は目の前にドラムがあるとつい叩く習性があるんですね。開始10分ほど前にはかなり人が集まり、部屋中に様々なドラムの音色が響きあいます。この音色は階段を通じて1階の受付にも伝わるようで、開始時刻前にきたにもかかわらず「あれ、もう始まっている」と勘違いして、あせって走って会場に入ってこられる人も何人かいました。 そして開始時刻。ペッカーさんが中央に進み、ファシリテートをはじめます。イベントとしての何の予告もなしに、リズムが刻まれます。当初の予定だと、最初に中原代表理事からMALLの説明をしていただいたりなどという段取りもあったのですが、この場の流れを切ることがとてももったいなく感じられ、異例の走り出しとなりました。でも、誰も異を唱える表情は表しません。 当日のツイートのまとめを今回のディレクター見習いでもある研究員の小池君が創ってくれましたので、雰囲気を味わってください。写真をみないと会場の雰囲気は伝わらないと思います。 さらにはこちらでは、中原先生が撮影された映像もあります。どうでしょうか、伝わりますか。一番最後の奴だけは第2部のものです。中原先生、ほんとにありがとうございます。 私が初めてペッカーさんに出会ったのは、東日本大震災の4日ほど前だったと思います。今回の第2部にあたる内容をその時には体感させていただき、「これっ何かに使わなきゃ」と強く思いました。そして震災直後の当社の新入社員研修に無理をいってベッカーさんを招き、新入社員と一緒にドラムサークルを実現させました。余震・計画停電・暗い飲食店…、そんな東京でした。 その後もいろいろな人にドラムサークルについて語るのですが、私のボキャブラリーの問題もあってかなかなか伝わりません。こりゃやってみる意外にないよなというのが私の結論で、MALLを設立したときから、MALLにベッカーさんを呼ぼうと思っていました。 目の前に太鼓があると自然と誰もが叩く、最初に能書きなんかなくてもすーっとワークショップが始まりすべての参加者がそれを受容している、誰もが太鼓を叩きながら自然と表情が緩んでいく、子供がはいってもぜんぜん妨げにならない、始まってすぐに様々な「はっ」と感じることがありました。 今回はMALLの枠組みで実施したイベントですが、様々な方のご協力を得ました。これがまた学びになります。そして、ディレクター見習いの小池君との事前のやりとり、台風情報と鉄道運行情報をウォッチしながらの当日の予定の変更に告ぐ変更、こういったことも私にとっては学びになりました。何よりもベッカーさんのファシリ、太鼓を使ってのドラムサークルは私も初めてだっただけに感動ものでした。 第3部はリフレクションの時間。何人かになって振り返りをしていただきます。その結果を紙に書いて壁に貼ります。ここで活躍したのは、受付とフードの準備を手伝ってくれた長岡ゼミの2人。黒子でありつつ効率的に動きます。カメラマンを依頼した広告研究会の時代を超えた後輩、佐谷さんもいい動きをしてくれます。 壁に貼られたリフレクションの内容は、ゆるいといえばゆるい内容、単なるストレートな感覚の表現が多かったように感じました。それにも理由があるような気がします。 ちょっと抜粋しますね。 『リズムとビートは人類共通』 『強制ではなく共生』 『表現することのハードルが「話す」よりも「たたく」方が低い』 『ドラムはたたけば音が出るので誰でも参加できる』 『失敗しても大丈夫!!』 『コミュニケーションが苦手な人でもやれる。体が不自由な人でもやれる』 『うまい下手がなく誰でもできる』 『カラオケでマイク持たない人もタイコは叩ける!タイコたたいて悲しくなる人はいない』 『研修ではなく組織開発』 『言葉の壁を乗り越えることができるので日本人以外の人とも!?』 『輪になったこと=目に見える連帯感っていい!!』 『瞬間的に枠をとっぱらえる』 『まるでドラムを叩くように自然に言葉が出る』 『仲間の個性を早く知れる研修』 『誰でもすぐできる楽器』 『研修と呼ぶと抵抗感?』 『チームビルディングの手法としてGOOD』 『一体感と信頼感を感じることができる』 『自然とチームワークができる』 『輪が大事』 『バーチャルチームのチームビルディングによい』 『年齢、経験をとわず誰でもリーダーシップがとれる』 『やったあとの振り返りの時間が重要』 『純粋に楽しい』 『新卒研修に相性がいい』 『どうやって管理職にタイコを叩かせるか』 『個人の気づきと学びを中心にする』 『今、自分がやっていることの貢献度が目に見えやすい』 『参加している実感、チームという実感、一緒に作るあげる実感、でも音の大きさは課題かも』 『どう使う…プロジェクト立ち上げ、新人、専門職、SE・研究職、役員会…』 『何に使える…アイスブレイク、チームワーク、コミュニケーション、ブレイクスルー、クリエイティビティ、チェンジスクール』 『非日常の体験の共有による一体感』 『一体感の場作りに有効、明日の内定式でさっそく使う(シェイカーをつかって)』 『言葉いらないところが逆にいいかも…、グローバルな研修に』 『難しいところ…会場探し、音が出る、広さ』 『(社内で導入するためには)学術的な裏づけがいる、関連本などがあると説明できるけど』 『費用対効果を伝えづらい』 『前例をつくってほしい。今、使っている会社にもっと効果を伝えて欲しい』 『キックオフミーティングのオープニングステージとかに』 『階層の異なる、例えば上司・部下のチームでドラムサークルはうまくいく?意見は出る?』 『「楽しかった!」「熱中した!」の共有』 『短い時間で感情的一体感が得られる』 『中堅同士でやったらどうなる?』 『「皆で」同じリズムを刻む心地よさ』 『ハメをはずしやすい、意外性が見えやすいのはタイコならでは!!』 『アイコンタクト、握手、いいね!、行動で好意を示す、気持ちを表現するっていい』 ということで場は台風を気にしながら、最後の第4部へ。ホッピーとメゾンカイザーの宴です。 本当にすべての参加者の皆様、スタッフの皆様、協力者の皆様、ありがとうございました。主催者として早く報告だけは書かないとまずいなと思い書き上げたものですので、今日は内容の紹介にほぼ終始しましたが、いずれは自分自身のリフレクションもしたいと思います。
スポンサーサイト
|
|
| ホーム |
|