プレイフルラーニング的会社説明会
上田先生と中原先生の著書「プレイフル・ラーニング」を読んで、さっそく日本をプレイフルなラーニングで埋め尽くしたいと単純に思ったのですが、翌日、会社のメンバーに新卒採用セミナーの改革をお願いしました。もともと慶応MCCのラーニングイノベーション論3期の方がやっていたこと+先々週にお邪魔した某会社の取り組みのパクリに近いところもあるのですが、既存の知の組み合わせがイノベーションなのですから、気にしてはいけません。

「自ら発信できる人材を」とかいっている企業も会社説明会は導管型で、営業担当に語らせたり、新入社員を登場させたりといろいろ工夫はしているものの一方的に会社が話をするというのがいまだに主流です。「新しい価値を生むイノベーティブな人材を」などといいながら、横並びの解禁日を守って他社の同じような会社説明会をやっている企業もたくさんあるでしょう。で、その流れを少し変えようということです。

ラーニングバー的な表現をすると、普通のセミナーは【聞く⇒聞く⇒聞く⇒(少しだけ質問して)帰る】です。これに対して、今回は【聞く⇒考える⇒対話する⇒気づく・感じる】と変え、さらにはワークショップ自体が「仕事」のメタファになるといいなと考えました。社会では、ただ話を聞いてメモを取っているだけでは仕事にはなりません。インプットはアウトプットを前提にして存在します。インプットしたものを自分で、そして仲間とリフレクションをし、それを自分なりに解釈し、そして別の人に語る、そんな仕掛けです。

あえて会場を2つに分けて、まったく別の会社説明をします。片方はビジネスモデルについて語り、片方は人材について語ります。そして、4人ずつに分かれて振り返るためのダイアローグ。一番のポイントはこれを「就活的グループワーク」にしないこと。学生は「グループワーク」という言葉に過剰反応します。なんといっても、いまや選考のポピュラーな手法ですから。4名ほどで振り返りをしつつ、違う話を聞いたグループに説明をしてもらうのですが、これが「就活的グループワーク」にならずに、緩いけど真剣な「ダイアローグ」の場になるように演出します。

聞いたことすぐに誰かに語る、それによって会社に対する理解度も格段と高まります。何を自分が理解して何を理解していないか、何に自分は魅力を感じ、何に違和感を覚えたのかも理解できます。

さらには、ビジネスモデルを聞いたチームは、人材を聞いたチームにビジネスモデルの説明をします。会社に変わって会社説明会をやってもらうようなものです。

そして次に会社から「仕事」について語ります。これまでの「勉強」と社会に出てからの「仕事」の違い、「学生」と「社会人」の違い、今日のひとつひとつの仕掛けが、すべてそれらのメタファになっていること、仕事の本当の厳しさも伝えます。セミナー全体が、受け身で話を聞くだけの人だと当社ではきついかもというメッセージにもなりますし、私たちは横ならば的なセミナーをやらない、オリジナリティを大切にする会社だというメッセージでもあります。
学生は会場の中を何度も動き、チームを変えて、いろいろなことに取り組みます。これを100名程度を相手にやるのですから、運営側もそれなりにしんどいものですが、反応がよりリアルなのがエネルギーになります。

会場はギャラリー化させています。壁には社内のスナップやイベントの写真を額縁にいれたようなイメージで飾り、ちょっとしたコメントがつきます。会社のビジネスにまつわる各種グッズも展示します。早めにきた学生には、社員がギャラリーを案内しつつ、語りかけます。開始の合図までにアイスプレークを終えようという考えです。会場に少し暖かい空気を作り出せればと思います。

会場に入ったときに渡されるポストイットに疑問点、感じたことなどを随時書いてもらいます。これを壁に張り出してのポストイット・セッションが最後の締めくくりです。さまざまなワークショップでよく見られる日常的光景ですね。スタンドプレーで一般的な質問をする学生に時間を煩わせられることもなく、本質的な質問を選択して回答することができます。場にゆだねるけど、場にまかせ切らない設計がこのようなケースでは大切です。

てことで、今日も3回興行です。

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プレイフル・ラーニングプレイフル・ラーニング
(2012/12/14)
上田 信行、中原 淳 他

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