「目次」を作って仕事を「熟成」させる仕事法
誰しも染みついた仕事のやり方というのがありますよね。私にも幾つかあります。私はいろいろな仕事のやり方を試したり、いろいろなツールを試したりというのが昔からとても好きです。最近では仕事のやり方がかなり固定化(成熟化?)してしまっていますが、20代・30代の頃はほんとにあれこれやりました。そんな中でたぶん一番影響を受けたのは、タイムシステムとDIPSでしょうか。いずれもシステム手帳に落ちるもので、日常の運用がヘビーなのと、字が遅く汚い私としては書くのがしんどいのとで、エッセンスだけいただいて自分なりのPC上でのタスク管理の方法を今は使っています。

でも、今日はタスク管理のお話ではありません。「目次」について話したいと思います。

何かレポートを書くとき、何かプレゼンをするとき、それこそ本を書くとき、何か制度設計をするとき、まとまった仕事を始めるとき、何でもいいですが比較的ボリウムのある何かに取りかかるとき、皆さんはまず何から着手するでしょうか。これは人によって様々だと思いますが、私はまず最初に「目次」を書きます。

前書き、第1章、第2章、……。第1章の中にはさらに中見出し、小見出しが入ったりします。パワポであれば、シートのタイトルをまず作成します。12枚構成で、最初は何から入って、ここでグラフで視覚的に訴えて…、というか感じです。

と書いてて思い出したのですが、初めて買ったMACであれやこれやとソフトにも投資しましたが、アウトラインプロセッサ・ソフトを購入して多用していました。目次・見出しを作成するというのは、アウトラインプロセッサで何かを創るということと極めて近いですね。

結構、大きな仕事をもらったときに、何から手をつけていいかわからないという人は少なくないと思います。結果、全体のほんの5%くらいの小さいところを細かく検討してしまったり、思いついた順番に作業を始めて後半になって必要なデータがないことに気づき、データを取り寄せるのに時間がかかって納期に遅れたり、調べることがあとからあとから出て来て途方に暮れたり、あとから考えるとえらい無駄な作業をたくさんやっていたり、ぎりぎりになってあわてて作業をしたり、発注者とのすり合わせがきちんとできておらずにやり直しを命じられたり、こんなことが日本中のオフィスで日常的に発生していると思います。これはとっても無駄ことであり、そして罪です。

仕事をもらってすぐにまずは「プレゼンの目次を作る」というだけで、これらのほとんどのことが解決します。ビジネス社会では、第1章とかといって本の目次を創るというよりは、パワポの構成(=プレゼンの目次)を創った方が実際的かもしれません。

目次を作るという作業はDIPSのいうタスクブレイクダウンと同じ効果があります。例えば、こんな効果です。面白いのは、効率性効果だけでなく創造性効果も生まれるところです。

●もらった仕事の全体像をいやでも把握することができる。
●全体像を目次によって結果的に「分解」することになるので、やるべきこと、そして検討事項の抜け漏れが明確になる。
●自分の中でわかっていないこと、理解できていないことが明確になる。理解していないと目次化は滞る。
●最初に全体を俯瞰できるので、取り寄せないといけないデータ、他者に聞かないとわからないこと、などに事前に対処できる。
●目次を関係者に提示することにより、上司や周囲との認識のすり合わせができる。特に上司に対して、あななたの指示をカタチにすると「こういうこと」になりますと提示することは仕事を進める上で何よりも重要なこと。
●いったん目次を作ることにより、自分の中でやることがスッキリと落ちるので、出社時に道を歩いている時、夜に1人酒をしている時、いつもアイデアを呼び起こすことができ、ひらめき可能性が格段に高まる。自分のすべてが目次を介してその仕事に繋がる。

仕事ができる人というのは、素早く目次が作れる人ではないかと思います。そして、これは徹底した訓練でかなり向上します。目次にフィードバックをもらうことが向上のためには何よりも必要です。目次を作成して、「このように進めたいと思いますが、問題ないでしょうか」と発注者に書くだけで豊富なフィードバックを引き出すことができます。何も特別なことは必要ありません。

で、目次を作ったら何をするかですが、これは「放置」です。
私はこれを「仕事の熟成」と呼んでいます。

新たな仕事が発生したら、まずは目次を作る。そうしたら、すぐにやらないとヤバいところがわかります。それは当然ですが手を打ちます。主に、データを取り寄せる、誰かに聞く、誰かに下作業を頼む、何かを調べる、といったことです。それ以外はしばらくは放置して構いません。というか、放置した方が格段に良い仕事ができます。すぐに目次を作れば、放置する時間がたいていはとれるものです。

この放置の間に、24時間いつでもふとこの仕事のことを考えることができます。頭の中でいろいろなアイデアがわいてきます。そして意外と早く機は熟します。自分の頭の中で目次の間の空白の本文部分が埋まっていきます。そんな頃にPCの前に向かうと、天から語りの神が降りてきたがごとく高速で作業が進みます。もちろんこのプロセスで目次はかなり変容しています。これは熟成効果です。熟成は「味」を美味しくします。最初の目次よりも必ず良い目次ができているはずです。

やり方が上手に伝わっていないかとは思いますが、誰にも少しは使える部分があるのではないかと思います。ご興味がありましたら、お試しください。

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