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SSCにおける情報階層化の悪 ~SSC談話022~
昨日一昨日に続いて、さらにもう1日、情報とマネジメントの話です。

今日はシェアード・サービス・センター(SSC)に関して考えてみましょう。この2日間続けた情報についての話は、特にSSCでは大切な話ですよ。何といっても、SSCでとても大事なことの1つは情報をフラット化させ、階層的させないことです。つまり、限られた管理者層だけでなく、実務担当者にいたるまで同じ情報を同時に提供することが大切です(もちろん超大組織だと難しいですけど)。役職や職掌でこれに階層をつけることは、組織として命取りになりかねません。

特に人事SSCでは陥りがちですが、人事というセクションは取り扱う情報の性質から、情報管理を階層的にする習慣がつきがちです。例えば役員の異動情報は部長以上、管理職の異動情報は課長以上…、評価や給与なんかでも同じように階層でデータを管理する習性がついています。これはこれで職務上、いたしかたのないところです。しかし、人事部がSSCになれば、例え異動情報であってもデータは単なるデータとして扱い、きちっとした個人情報管理・守秘義務遵守の体制を敷けばいいのですが、これがなかなか頭を切り替えられません。効率化をそぐ大きな要因の1つです。

問題は効率化だけにとどまりません。情報の階層化はこの2日間みてきたように、メンバーのモチベーションに大きく影響をします。SSCにおいては、リーダーは全員に同じ情報を与えることが基本です。リーダーがまず理解すべきことは、SSCの花形プレーヤーは実務担当者だということです。実務担当者に必要な情報を早めに与えることによってはじめて自主的な効率化への取組みが成り立ち、花形プレーヤーが活きてきます。

このように、情報の階層化は花形プレーヤーである実務担当者のやる気を失わせる大きな要因の1つですが、もう1つ大きな問題をもたらします。

それは、情報の階層化は中間管理者をつぶす、ということです。情報を階層化させて実務担当者には与えずに中間管理者にだけ与えるという習慣を続けると、中間管理者は情報量で部下と差を自然に持ててしまうため、本当にするべき必死な努力・勉強をしなくなります。もたらされる情報に差がなくなれば、マネジメント力か専門知識かで部下を凌駕しなければ管理者としての地位を守れませんから、自然と必死に切磋琢磨をして育っていくはずです。つまり、情報の階層化が、中間管理者の成長の機会を奪っているのです。このあたりがなかなか理解できていない管理者は多いのではないかと思います。

最後にめずらしくまとめです。「SSCの情報の階層化」の3つの弊害。
 ①効率化のための改善の機会を失う
 ②やる気のある実務担当者のモチベーションを下げる
 ③中間マネジメント層の成長の機会を奪う

どうでしょうか。そうはいっても、と反論のある方もいるかとは思いますが。

※「SSC談話」のシリーズは、私が人事SSCを立ち上げ、リーダーとして3年間試行錯誤の経験をしたことをベースに書いています。すでに異動して2年以上を経ていることと、あくまでも事業範囲が人事・給与・教育・採用のSSCであったことを割り引いてお読みください。不定期に思いつきで書いています。また「Q&A」のシリーズは、某社のSSCの勉強会でお話をさせていただいた際のQ&Aからです。非常に印象的な企画でしたので引用させていただいています。もちろん表現は少々変えて内容を普遍化させていますので、一般的な話としてお受取ください。SSCに興味のある方は、左側の「カテゴリー」欄から「シェアード・サービス」を選択し、過去のバックナンバーも是非、ご参照ください。


※《2008年7月8日》 午後から上福岡の社員研修所に。お得意先を集めての研修です。結構、おとなしいかなぁと心配していましたが、20時から懇親会は元気になり安心です。帰り道、気づいたらみずほ台のココイチでカレーを食べていました。

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【2008/07/08 23:24】 | シェアード・サービス | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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コメント
なるほど・・・

実務担当者のモチベーションを下げるのは
判っていたのですが、
ミドルの成長機会をつぶすという発想は
ありませんでしたねぇ…。

いまあることはチャンスだと
思えばどんな状況でも成長できますものね!

応援ぽちっと!
【2008/07/09 01:12】 URL | アナタを180倍ハッピーにするぱぱ☆きんぐ #-[ 編集] | page top↑
いつもご訪問、ありがとうございます。
とにかく、直下のメンバーを育てるこそ難しいことはないですよね。
【2008/07/10 22:23】 URL | :※じぇい※ #-[ 編集] | page top↑
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