求める人材像って ~企業×大学パネルトーク事前企画⑧~
【企業×大学 パネルトーク&ダイアローグ】「これからの社会をつくる人材」を育成するために、いま何をすべきか 」事前企画の第8回です。何のことだかわからない方は、11月4日のブログを。いよいよ開催は明後日です。どうやらかなり即興性の高い会になりそうな気配です(?)。

今日は企業の「求める人材像」についてちょっと考えます。これって就活生にとって、大学のキャリアセンターの方にとって、どのように見えているのでしょうか。今回のパネリストの1社は、近年かなり大きく求める人材像の打ち出しを変えたそうです。その結果、受けに来てくれる学生の層ががらっと変わったと話されています。これは実に大きな示唆です。

「求める人材像」の位置づけは企業によっていろいろと違うように感じられます。かなり尖がったところを魅せる企業と、ベーシックなところを魅せる企業にまずは二分されるでしょう。前者の場合は、たぶん内定者全員がそういう人であると困ったりするかもしれません。尖がった人材像を提示している企業は、既存の社員がそれを満たしているかというと、けしてそうではないでしょう。ですから、新入社員にそれを求めること自体がちょっと酷だといえるかもしれません。ただ、その企業がこう変わっていきたいというメッセージなのです。

話は少し変わりますが、昔、大学関係者に『企業が提示している「求める人材像」と「採用基準」って違うんですか』という素朴な質問を受けたことがあります。皆さんの企業ではいかがでしょうか。そもそも「採用基準」なるもものをどの程度、明確に説明可能でしょうか。多くの企業では在籍する高業績者のコンピテンシー分析をして、それを採用基準の検討・設定に活かしています。しかし、これは過去の分析によるものであり、未来志向の話ではありません。従来とおりのビジネスモデル、ビジネス環境でビジネスが続けられるのであれば合理的な話ではありますが、現実的にはちょっと悩ましいところです。

あとは「当社にあうかどうか」というしごく曖昧な「採用基準」も良くあります。別の言葉でいえば「一緒に働きたいかどうか」。極めて主観的で曖昧な基準ですが、実態として意識、無意識に関わらず、この基準で判断をしている面接官は日本中に数多くいそうです。面接重視の採用をしている企業は実はここを大切にしているのかもしれません。面接官毎に判断が異なるのは問題だ!という見方もありますが、逆にバラエティに富む人材を採るには面接官の主観を大切にするのは合理的だという見方もあります。

新卒採用は絶対評価のようにみえて相対評価です。ですから、特に採用活動終盤では、採用目標数と辞退の可能性を両にらみしながら内定を出すということが求められます。となると、同じ企業であっても時期によって、基準が微妙にずれることも出てくるわけです。分かりやすい話としては、採用活動を締め切ったあとにもの凄く優秀な学生がきても採用できないという企業はあるということです。

「求める人材像」の話と少しずれますが、企業が面接で好きな質問に「挫折経験」というのがあります。ただ、私はあまり好きではありません。挫折をしたこと、それを乗り越えたこと、ここでは経験学習のサイクルをどう回したかが確認しやすいという面が確かにあります。ただ、タフな人ほど簡単に難事にぶつかっても挫折とはとらえないのに対して、ほんの些細なことでも挫折体験として誇らしげに語る人もいます。基本的に同世代同士での人間関係による挫折体験(サークル内での人間関係のトラブルとか)から得たことは、社会に出て役に立つ保証はありません。少々のことを挫折となんて感じずに乗り越えてきた人は、語るべき挫折体験がなかったりするわけです。ですから、挫折体験がないことが就職活動に入るとコンプレックスに感じるなんてことがあります。でも、採用基準にも求める人材像にも、当たり前ですが「要 挫折体験」とは書かれていません。

私は「挫折体験」よりも「アウエー体験」を聞くのが面白いと思っています。多様性と対峙したことがあるか、どう対峙したのかという確認ができます。また、挫折という主観的な基準による体験ではありませんから、弱い人ほど能弁になれるということは起こりません。

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