最終面接とそれ以前の面接との違い
3日続けて、終日、新卒採用面接をやっていました。しばらく面接についての記事が多くなるかもしれません。

私が担当するのは、最終面接です。

一次面接、二次面接といった最終面接以前の面接と、最終面接とはまったく面接の趣旨が異なります。面接にはいろいろなやり方があると思いますが、普通は一次、二次と段階が進むごとに、振り落とされていくというのが一般的でしょう。これらはある意味では、落とす面接です。組織のゲートキーパー役として、組織に適さないと思われる人、適応できそうにない人、必要と思われる力がかけていそうな人をはずしていくプロセスです。もちろん、面接のもう一つの大きな役割である「アトラクト」「動機形成」を同時にしながらです。

これに対して、最終面接というのは振り落とす面接ではなく、誰をメンバーに迎えいれるかを決める面接です。一緒に船に乗る人を決める面接です。誰に投資をするのかを決める面接です。ですから、これはとても難しいのです……。

一次面接担当者の申し送り事項としてしばしばみかけるものに「××の点が気になるので二次面接以降で確認してください」というのがあります。「気になるならちゃんと確認しておいてよ」とは少し思いはしますものの、それはそれで一次面接の役割としては、まあOKなのです。でも、最終面接ではこの手は使えません。何せあとがないですから。

すでにその前までの面接で基本的な部分はクリアしていると判断された人ばかりがあがってきますから、最終面接ではとにかく本当のその人がどんな人なのかを知ることが大切です。そして、なるほどこういう人だなと実感できないと最後の決断ができません。そのために最終面接は時に時間オーバーする場合があります。どうもすっきりとしないとすっきりとするまで質問をせざるを得ません。最終的な結論は合理的な意思決定ではでききりません。合理的な「判断」というよりも、企業としての「決断」をしなければいけない場です。決断をするには、相手を理解しなければなりません。

まだまだ本当の自分を見せきらずに鎧を被るのを是としているような学生を見かけます。とにかく早い時間帯で鎧は脱いでもらって、世間話のような応酬に持ち込むようにするしかないわけです。何せそれができないと決断ができませんから。しかし、どれだけ聞いても、この人って本当はどういう人だろうという自信が持てないと、結果的には決断ができませんので、内定を出すことができなくなります。これはもったいないことです。

一次、二次面接ではある程度の鎧をきて、武装することは実は有効なのかもしれません。なにせどこの企業も面接官不足ですから、十分にトレーニングされていない面接官が登場してくるリスクは大きいわけです。そこは少し武装して無難にクリアしようというのは、残念ながらある意味では合理的だともいえます。

ただ、最終面接は違う場です。きちんと自分を出して、相手に決断を委ねるという面接をしないと、材料不足で不合格という目にあいかねません。また、自分とは合わない企業に入ってしまうかもしれません。それはそれでつらいことです。

「途中までの面接は順調にいくのですが、なかなか最終面接を突破できなくて内定がとれません」という学生に会うことがあります。なるほどそうだよなこの人、と思うことは少なくありません。不合格で内定が出ないのではなく、決められずに内定が出せないような面接をしているのかもしれません。

今年のこれまでの特徴としては、学生の皆さんの鎧がだいぶ薄くなった気がします。自分をきちんと出して面接の場で対話できる人が増えてきているように感じます。これは面接をしていてとてもうれしいことです。そして、われわれの一連の採用活動プロセスのもっていき方自体がこれを促進しているのであれば、担当者は立派です。最終面接の前に担当者が「ほぐしの時間」を入れてくれているのですが、この効果があるようにも感じられます。

ところで、話は中途採用に変わりますが、ここ最近、人事でも自部署での中途採用の面接をしていますが、人事で中途採用をする場合は、私は立場的には最終決定権者なのですが、たいていは最終面接ではなく一次面接に入るようにしています。ここでの面接やり方では今日書いたような最終面接の特徴はありません。中途採用で私が一次面接に入る理由については、また別に機会に書こうかと思います。

最後に1つ、面接は会社によって、さらにいえば同じ会社であっても面接官によって微妙に異なるのが現実です。規格品の検品ではないので、それはそれでいいのだと思います。ですから、このブログに書いていることは、あくまでも「私の場合は」という但し書きがつきますので、ご理解ください。

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※で、面接が終わったら、今日はフグです。


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