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人事の失われた10年
「人事の失われた10年」という言い方が最近、出てきています。私は言いえて妙だなぁと思います(漢字あってますか?)。

説明するまでもありませんが、バブル崩壊後の日本経済の停滞を「失われた10年」と称しますが、人事の世界では20世紀に入る少し前から、ちょうど今までの10年間を「人事の失われた10年」と指すことになるのでしょうか。

成果主義の見直し、一般職採用の再開、社宅・寮の見直し、社内旅行の復活、ミドルマネージャーの重要性の見直し、ここ最近の人事の世界で起こっていることですね。まさに、これまでの10年間に日本型人事システムを否定して進めてきた人事改革の再否定にも見えます。

ただ、あまり単純にこれをとらえてはいけませんね。成果主義の見直しといっても、昔のような年功的運用の職能資格制度に戻している企業などありませんし、その他の揺り戻し現象も、もとの世界に戻っているわけではありません。「昔は良かったよね、メンタルヘルスなんかほとんどなかったし」、といって昔の人事制度に戻しても、そりゃ効果はありません。

「人事の失われた10年」にはいくつかの視点があると思います。まだ、きちんと整理しきれていませんが、ここでは3つ上げたいと思います。

①そもそも浅い思考で制度改革を安易にやってきたツケがまわってきた

アメリカ型の職務・成果主義を十分なカスタマイズをせずに導入してきた副作用は間違いなくあるでしょう。日本の場合、やり始めると結構、右へならえで徹底的にやっちゃうので、一般職が気づくとほとんど派遣に置き換えられていたり、といったことが起こっちゃいます。明らかに多くの会社で、途中から手段と目的がすりかえられてしまったとしか思えない、施策が導入されています。おそらく改革の当初は、会社建て直しのための熱い思いで始められたものが、担当者の世代交代とともに人事制度改革という手段が目的してしまったのではないかと思われます。ありがちなことですね。

②人事の相対的ポジションの低下

この10年間で企業の中で人事部の相対的ポジションは相当に低下したと思います。これと逆に台頭してきたのが、財務部。働く人のモチベーションに着目するよりも、財務的な目線が強くなってきた10年間といえるでしょう。もちろん、業績回復のための判断だったので、悪いこととはいえません。ただし、人事部復権の必要はありませんが、働く人のモチベーションには真剣に着目しなければ、そろそろ経営も成り立たなくなりそうです。

③ミドルと、現場の軽視

「人事の失われた10年」で進んだこととして、組織のフラット化と、いろいろな意味での中央コントロール強化がいえるでしょう。教育投資も、次世代リーダー育成にかなり傾斜配分されました。これらが、各企業の力の源泉であった現場力・組織力を弱体化させ、さらには参画意識・改革意識の鈍化を招いてきたように感じられます。

このテーマ、もっと時間をかけて真剣に分析する必要があるでしょう。ただ、もう新しいうねりは激しく始まってきています。ワークライフバランス等の社会的な要請、明らかに変わってきた若手の就業意識、氷河期から一転した採用市場、団塊世代の大量退職に伴う労務コストの軽減、メンタルヘルスの社会問題化、種々の法的整備、といった外的環境がこの変化を後押ししている面が大きいですが、「やっぱり当社の競争力の源泉は、皆さん社員1人1人の力だったんです」と本気で気づき始めている経営者が増えていることも間違いありません。


《2008年7月24日》 本日はどっぷりと残業。ここのところ仕事がかなり詰まってきていますが、夜も詰まっており、ほぼダブルヘッダー状態のため、時間内で終えてます。結果、朝7時30分からの会議とか、朝は早くなりますが、ダラダラやるよりはいいですよね。何とかなるものですし。

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