あすはな先生 ~キャリアデザイン学会研究会より
先週のキャリアデザイン学会の研究会「支援する側、支援される側 双方のキャリアを考える ~あすはな先生の例から」では、関西で発達障害・不登校・引きこもりなどの特別のニーズのある子どもたちの学習支援に取り組んでいる「あすはな先生」を運営する皆さんに来ていただき、お話を伺いました。ここでの「支援をする側」には、心理系等で学ぶ大学生が中心になって活躍しています。

支援者になりたい若手と、特別なニーズを持った子どもたちの双方を「学習」という切り口で繋ごうというわけです。「学習」にできることは、まだまだたくさんあります。

「支援者になりたい若手が抱える課題」として、以下のような整理がありました。
・真剣に支援の専門家を目指すと、授業や実習でアルバイトをする時間がとれないほど忙しい
・実習の大半がボランティアに近く、経済的に厳しい
・実習は補助や見学が多く、専門家として経験をつめる場が少ない
・実習期間が短い(長くて半年くらい)
・就職するといきなり即戦力を求められる

そして、「特別なニーズを持った子どもたちが抱える課題」は以下のとおりです。
・適切な理解をして関わってくれる専門的な支援者が少ない
・学習面や対人関係で躓くことが多い
・親子で困難を抱えてしまい、親子関係に影響がでやすい
・保護者が相談できる外部リソースが不足している
・適切な支援を受けられずにいると、高校進学時点でドロップアウトする危険がある

「学習」を通じて、双方の課題を解決させようというのが、「あすはな先生」の取り組みです。

支援者になりたい若者にとっては
・報酬がある
・長く深く関われる
・研修、スーパービジョンが受けられる
・先生同士のつながりができる
といったメリットがあります。

特別なニーズをもった子どもたちには
・専門性を持って理解して指導してもらえる
・親子の緩衝材になってもらえる
・キャリアを相談できる
といったメリットが生まれます。

実際に行っているのは、家庭教師であり、個別指導塾です。ただし、受験指導は行いません。対象は中学生までに原則的にとどめます。

特別なニーズのある子どもたちと支援者になりたい若手の双方が助け合う場を提供する取り組みなのですが、これをきちんとビジネス目線でデザインしているところがポイントです。熱い情熱と想いだけで付き進むのではなく、単なるマッチングビジネスで終わらせるのでなく、自分たちのできる領域を整理し、仕組みをきちんと構築し、リスクをマネジメントしています。けして福祉の世界に陥らずに、継続できる自律した経済体として機能させています。できそうで、簡単にはできないことです。

この組織の担い手は皆、若手のメンバーです。「学習」の場が世界を変えて行く、とても勇気をもらえる取り組みではないかと思います。

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