支援という言葉 ~心理系学部で学ぶ学生の傾向
7月12日に実施したキャリアデザイン学会の研究会「支援する側、支援される側 双方のキャリアを考える ~あすはな先生の例から」について、昨日は少し書きました

「あすはな先生」の話を伺った時に、これをキャリアデザイン学会で取り上げるとしたら、単に発達障害・不登校・引きこもりなどの特別のニーズのある子どもたちのキャリアにスポットを当てて事例として発表していただくのではもったいないと感じました。逆に支援する側の心理系を専門分野として学んでいる人達の側にもスポットをあてたいと思ったのです。今回は、これがかなったので、私としてはとても嬉しい場になりました。それも素晴らしいキャスティングで。

昨年、kaienの鈴木さんをお招きして発達障害をテーマにやはり研究会をやった際に、和光大学の坂爪先生に登壇いただいたのですが、今回も是非とも坂爪先生に登壇いただき、心理学系学部ぶ学生について語っていただけないかと思いました。お願いをすると、だいたいのことは叶うものです。本当にありがたいです。

坂爪先生のお話から、心に残ったことを簡単に書き残しておきます。

心理系学部で学ぶ学生の特徴として、「ヒト」「支援」への高い興味があげられるとのことです。これは感覚的にとてもよく理解できます。

「困っている人を助けたい」という思いの人がとても多いわけです。しかし、反面、心理学を活かした就職というのは非常に難しくなっています。大学院への進学を前提とした職種が大半であり、またその大半は非正規雇用の職場だそうです。そして、結果的には、普通に企業に就職する人が大半になるわけです。

坂爪先生のお話で心に残ったことを整理すると、大きくは2つになるでしょうか。

まず1つ目ですが、何といっても支援という言葉は、とても美しい言葉だということです。が故に支援者であろうとする人が純粋であれば、純粋であるほど「支援ロマンス」とでもいうような心理に導かれることがありえます。支援される側は、支援する側が思っているほど、もろ手を挙げて支援を受け入れるとは限りません。ドロドロとした時間の中に支援はあったりします。研究室の中ではなく、実体験としてリアルにこれと何度も向き合う必要があるのでしょうが、あまりそういった場がないために「あすはな先生」のようなニーズが出で来るわけです。独りよがりの支援の行く先は、「アンヘルプフル・ヘルプ」。そして支援者自身の幻滅でしょう。このためにも、学生時代に「支援」に対する興味をどう深め、どう展開していくかが、心理系の仕事を目指す上でも、心理系の仕事に限らない仕事を目指す上でも大切だという、坂爪先生のご指摘は迫力があります。

もう1つは、「支援」という言葉について、カウンセリングのような対人コミュニケーションによって人を助けることに限定してとらえる傾向が強いというお話です。臨床的な仕事につく以外にも、人を支援する仕事、役割は多様にあるように感じられます。これも「学生時代に「支援」に対する興味をどう深め、どう展開していくか」という話に繋がります。

そして、キャリアカウンセリングの講座などでも学びますが、何よりも大切なのは支援のゴールは支援を受ける人が支援者を必要としなくなることです。独りよがりの支援ロマンスに左右されているようだと、この究極のゴールを見誤る危険があります。

この話って、実はいろいろな仕事でいえることです。

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