カウンセリングはコミュニケーションではなくダイアローグ ~カウンセリング心理学講座②
先週の木曜日に受講したキャリアカウンセリング協会が主催する渡辺三枝子先生の「カウンセリング心理学講座」からです。

ほんとに刺激になりますし、三枝子先生のキャリアカウンセラーに対する期待と思いの激しさが伝わってきます。期待と思いは大切ですねぇ。

さて、よく私たちは「問題を解決するのはクライアント自身だ」という言葉を安易に使いますが、これも危険であり、キャリアカウンセリングに誤解を招いていることの1つだという指摘をいただきました。

仮に実の親であっても、子どもにかわって問題を解決してあげることはできないのですから、他人であるキャリアカウンセラーにそれができるわけがありません。その人の人生はその人にしか歩めないのです。ですから、ことさら「問題を解決するのはクライアント自身だ」なんてことを言うのはナンセンスなわけです。

この言葉、あたかも寄り添うだけでもキャリアカウンセラーはいいんだという捉え方を招きかねませんが、職業としてキャリアカウンセラーをするのであれば寄り添うだけでお金をとるなんてことがあっていいわけがありません。もちろん、危機的状況で呆然としている人に対しては、ただひたする寄り添うという瞬間が大切だったりします。でも、自らの足で訪れたクライアント、会社が払っているのか個人が払っているのか税金が負担しているかは別として、お金をいただいて行うキャリアカウンセリングでは、問題解決を明確に目指さないとおかしいわけです。

どうしても決められないクライアントの場合、時にキャリアカウンセラーは指示を出すこともあるともいいます。でも、その指示に従うかどうかはその人が決めるのです。そして「今の自分の忠告を聞いて、あなたはどう思った?」と聞いてみます。そう、聞くことによって、また考えてもらえるのです。

渡辺三枝子先生とセッションをすると、本当にいろいろと問いを投げかけられます。GCDFの橋本先生もそうです。何かの振り返りをする際もほとんどが質問で会話が続き、それによってこちらがいろいろと考えさせられます。

カウンセリングはコミュニケーションではなく、ダイアローグだと渡辺三枝子先生は語ります。

なるほど、そうです。話しながら何か新たなものを創り出していくプロセスなのです。単なる情報の交換としてのコミュニケーションではないのです。「~はどう思う?」。話させるような機会を作るのです。今、自分がどんな状態にいるかを語れるようにするために、問いかけるのです。ダイアローグ、対話です。

問題解決という場面を利用して、クライアントが自律的に社会の中で生きていくことができる人間になることを支援する、その目的にむかっていくプロセスがまさにカウンセリングです。自分で解決していくために他者の力を利用する、そしてそのプロセスの大半が対話を通して行われるわけです。

言葉というのは常に曖昧だから、対話が大切になります。

曖昧ではあっても、やっばり言葉が一番便利なのです。もしも、わからなければその場で聞けばいいのです。だから対話が大切なのです。人によって言葉の意味は違うので、具体的に聞くことによって、その人の経験がみえてきます。相互に話すことにより、新しい何かがみえてきます。それが対話。

ですから、結果的にカウンセラーはよくしゃべります。ただ、あくまでも対話をするのです。話すことはクライアントには刺激になり、クライアントも自分に目を向けながら、自分が話したいことを話すようになり、問題解決にむかっていくことができます。問題解決にとり組むことは、何よりも自律への第一歩です。自分で問題を解決していく方法や態度を獲得することをキャリアカウンセラーは支援します。

ただ元気にするのであれば、初対面のキャリアカウンセラーよりも仲の良い友達の方がよっぽど元気にできます。カウンセリングはあくまでも問題解決をするためにつくる関係です。だから、親子では、夫婦ではカウンセリングはできないのです。

でもどうでしょうか。
GCDFの講座では問題解決よりも、関係構築を重視し、それがあまりにカウンセラーは自由に話すことがはばかられ、傾聴に専念したり、質問を控えたりという態度をとるように意識してしまったりしていませんか。

このあたりについては、また日を変えて書きます。

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