出だしの部分 ~カウンセリング心理学講座から⑧
GCDFでは、出だし部分だけのロープレをよくやりますね。

それは、やっぱり出だし部分が重要だがらです。けして、出だしのやり方は1つだけの正解の方法があるわけではありません。そして、どんな出だしをするのは、カウンセラー自身が選ばなければいけない、シビアなものです。

何を想像したり、どこに疑問をもったり、ここがわからないなと思ったり、いろいろとカウンセラーも考える存在です。カウンセラーごとに焦点を当てる場所は違います。どこから見ないといけないかではなく、自分はどの角度から見ている「私」なのか、を理解していることが大切です。

目の付け所、問題として指摘すること、これらにはすべて自分自身のキャリアが影響しています。自分の人生の中で、ものを見る視点は創り上げられてきています。違った意見も聞いて、自分の過去の経験だけではないものを学び、視野を広げることはとても大切ですが、だからといって、どれが正しいのかといわれても、それはわかりません。

冒頭のロープレの中で最初に言う言葉も皆、違うわけです。そんな中で一番簡単なやり方は、よく相手の話を聞くこと。そして、そのためには、相手の言葉を繰り返すのが一番楽です。傾聴の手法として、ついつい「繰り返すこと」に逃げてはこなかったか、繰り返しはとても逃げやすい存在なのです。
そして、クライアントが話した言葉の中でどの言葉を選んで繰り返すのか。当然、話した言葉の中から主な言葉を選んで繰り返すのですが、それがクライアントが計画的に話した言葉なのか、つい口に出した言葉なのかもわかりません。もちろん、「主な」の判断も人によって違ってくるわけです。

そして自分が何を言うのかは、すべてカウンセラーの自己決断によります。
大切なのは、何を言うかよりも、言ったあとに反応をしっかりと見る、聞く、感じることです。相手がどんな風にこたえるか、相手の状況をきちんと観察してみれば、自分が言ったことは、良かったのか、役にたったのかがわかってくるはずです。常に相手の反応をみて自分を振り返っていくという姿勢があれば、いくらでもやり直しは聞きます。時に「すみません……」といってもいいわけです。

相手が話してくれたら、こちらも何かいわないといけません。とりあえずは、自分の今までの経験からいってみることになります。そして、また大切なのはその結果をしっかりとみることです。言い方も人によって違います。私らしい話し方というものがあるはずです。まず大切なのは、技法ではなく、人間関係の質です。

カウンセラーは、当たり前ですが自分の視点からクライアントの話を聞いています。ですから、カウンセラー自体が自己理解をする必要があるわけです。今、この人の話のどこに関心をもった自分であるのか。これまでの経験、学習により、自分の視点はできあがっているはずです。そういったことが影響をするのがいいとか悪いとかいうことではありません。

クライアントをわかりたいと真剣に思って聴いていれば、最初はずれていても、だんだんみえてくるはずです。

関係構築が重要なのではなく、クライアントが自分のことを話すのは簡単なことではないということ、安心すれば話したくないことも話せるようになる、クライアントは自分でもわからないから、どこから話せばいいのかわからない。でも、助けは求めている。だから、どこからでもいいから、話しやすいところから話してもらい、どこかでこれは話くいけど、話さないといけないな、自分では気づけなかったことなどが話せるようになるといいな、そういう状態になることが重要なのです。

関係構築がまず重要だというのは、最初はお互いにわからない仲であり、いかに専門家である自分としても、その人が自分のことを語ってくれない限り、その人のことはわからないという当り前の事実があるからです。相手を追及する聞き方をするのではなく、私はあなたのことを知りたいから聞くという聴き方とでは、まるで違うものです。

カウンセリング心理学講座の最終回、冒頭の渡辺三枝子先生のお話からでした。

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