サイレントお祈り、サイレントES
新卒採用についてです。

今年は採用時期が、ある意味「間延び」して長期化しています。昨年末あたりから選考に動いている企業と、「正式には」来月から選考に入るといっている企業。そして、その後も採用活動は続きます。

この「間延び長期化選考」により、マスコミでも取沙汰されている「オワハラ」などという社会現象も生まれました。これは早期に内定を出した企業が、学生に就職活動を終わらせるように強要するものです。もちろん内定を出した企業には、内定を待てる期間というものがあるでしょう。ですので、ある期間中に意思決定をしなさいというのは、ある意味では当たり前の話であり、言い方にさえ問題がなければ「あり」なはずです。

例えば、中途採用では期間を区切って意思決定を促すのは当然のことといえば当然のことです。新卒採用では、以前は比較的同時期に内定出しが行われていたのが、数か月もスケジュールに開きができたために、期限を切って意思決定を促すという行為が今年になって問題化したわけです。保留をしている内定者ばかりだと、次の内定が出しにくくなりますので、採用側が困るだけでなく、選考を受けた他の学生の人生にも影響を与える可能性があります。とはいっても、本命はまだ選考すら始めていない時期に「決めろ」といわれても、決められるわけもありません。

もちろんある部分の学生は、就職活動を終わるといっておきながら活動を続けますから、これはまぁいたちごっこですので、あまり強く強要しても意味がないのになぁと思ったりします。双方にあせりと不安があるので、問題化するのでしょう。ただ、本当にひどい行為をしている企業は、ごくごくごくごくごくごくわずかなはずです。情報は気をつけて取り扱わなければいけません。

もう1つ、最近いわれるのに「サイレントES」があります。

「今後のご活躍をお祈りいたします」といった末尾で不合格連絡が来る「お祈りメール」はすっかり一般名詞化しました。そして、不合格であるにも関わらず、このお祈りメールすら送らないのを「サイレントお祈り」といったりしますが、今年はさらに「サイレントES」が話題になっています。ESは書類選考のツールであり、当然、その合否を連絡するのが普通です。今年はこれを意図的にしていない企業が少なくないとか。

「サイレントお祈り」も「サイレントES」も根っこはまったく同じです。企業側がさぼって怠っているわけではありません。いったんNGを出した学生に対して次段階の選考に呼び出すことは通常はできないので、結論を徹底的に保留するという単純な手法です。特に今年の場合、採用シーズンがだれだれなので、いつ内定者を抜かれるのか企業の採用担当者は気が気ではありません。ある経済団体が決めた8月選考解禁というのを前に、戦々恐々の採用担当者も多数いるでしょう。そうなると、抱えた母集団はそのまま抱え続けたいという気持ちが芽生え、学生の気持ちを無視した「サイレントお祈り」「サイレントES」が横行するわけです。ただ、これらはまったく学生の気持ちを考えていない身勝手な行為です。

個人的には結論はきちんとした時期に出してあげて、必要があれば「再チャレンジ募集」を何度でもすればいいのにと思います。就職活動の中で成長する学生は多くいます。また、必ずしも企業の選考体制・選考能力は盤石ではありません。最初の面接ではNGだった人が、数か月後の再チャレンジ面接では合格というのは、十分にありえてしまうのが、今の採用活動の現実です。変に引き延ばしたESから選考に呼び込むよりも、「再チャレンジ募集」をした方が相手「来たい意欲」も測れます。でも、何となく新卒採用を「こそっと」やりたい企業は少なくない、という気持ちが「サイレント」に走らせるのでしょう。

マイナビの6月の調査では、就活に対して「疲れた」と感じている学生が、全体の8割いるそうです。活動時期が長期化しているにも関わらず、学生の活動量は昨年よりもあらゆる指数で落ちているようです。まあ、早期に内定を確保して、その企業以上に行きたい会社のみに活動を続けるというパターンが中心になっているのでしょうから、数値的には当然といえば当然です。

クールビズ採用はかなり定着しましたが、それでも多くの学生は上着着用で選考にやってきます。これから、ますます暑い時期に入ります。疲れはさらに増します。活動に投げやりになる学生も出て来て不思議はない暑さです。

私たちにできることは、小さなことでもいいから変化をつくることです。そして、多くの方がそういう思いで取り組みをしているのが、今年の新卒採用のもう1つの特徴でもあるように感じます。まだ、それはうねりになるには至っていませんが、さざ波は立っています。

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※大阪は道頓堀川、戎橋。ご存知でしたか、ここの欄干、よくみるとお好み焼きを焼く「てこ」でできています。よーく、写真をみてください。


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