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新入社員の口にする「成長したい」~中原先生からの連ブログ
中原先生の今日のブログのタイトルは『新入社員が口にする「成長したい」の意味が、いつの間にか、変わってしまった理由!? :「どんな会社でも発揮できるスキル」が想定以上に「発揮できない」のはなぜか?』。長いですね。素敵です。本文もなかなか長い力作です。

かなり長くなりますが、少し引用します。久しぶりに、中原先生からの連ブログを。

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 新入社員研修で、若い社員たちが口にする「成長したい」の意味が、いつのまにか、変わっているのです。かつての「成長したい」は「今の会社で、早く仕事を覚えたい」という意味でした。それが、いつのまにか、変わったのです。今の「成長したい」は、「どんな会社でも発揮できるようなスキルを身につけたい」という意味なのです。すべてではありませんが、新入社員の中には「今の仕事」を見ておらず、最初から「未来の転職」を見つめているひともいるのです。 
 せんだって、ある会社で、新入社員研修を担当している、ある方が、こんな印象深いひと言を漏らしておられました。「成長の意味が変わっている」というご指摘は、現代の若年層の雇用、研修、育成を考えるうえで、非常に示唆に富むと思います。
 かつての「成長したい」は「今の会社で、早く仕事を覚えたい」という意味でした。それが、「現在」の「成長したい」は「(未来に)どんな会社でも発揮できるようなスキルを身につけたい」という意味に、いつの間にか、変わってしまっている、ということです。人材開発の研究者としては、まことに興味深く、この問題を感じます。
 雇用が流動化し、売り手市場が続くなか、将来の離職・転職に備えて、すこし「生き急ぎ」、「(未来に)どんな会社でも発揮できるようなスキルを身につけたい」という思いをもたれることは、共感できるところもあります。
  
 研究の世界では、一般に「ある特定の状況A」において学んだことが、「別の特定の状況B」においても発揮されることを「転移」とよびます。
 この場合、「(未来に)どんな会社でも発揮できるようなスキルを身につけたい」という思いは、学習研究の言葉を用いれば「将来に転職した、どの会社でも発揮されるような、転移可能なスキルを身につけたい」ということに翻訳することができます。
  
 「転移可能なスキルを身につけたい」は理解はできるものの、残念ながら、学習研究の知見をひもとけば、ただちにわかるように、こうした「転移」は、思っている以上には「起きない」ということがわかっています。「どんな状況でも発揮できるようなスキル」を最初から思い描き、それを獲得しようとすることは、極めて難しい。
 人間の有能さや、知的貢献は、わたしたちが考えている以上に「自分たちが、地に足をつけて立っている、特定の状況に紐付いている(Embeddeness)」。なので、状況が変わると、なかなか、ただちに、これまでと同様に「有能さ」を発揮したりできないのです。
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なるほど、確かにそういう傾向ってあるかな。
ただ、「どんな会社でも発揮できるようなスキルを身につけたい」って具体的に何やればいいんだろうかが難しいです。仕事の中で合目的的にこのようなスキルを身につけるということが可能なのかという疑問がまず出てきます。

キャリアカウンセリングなんかでクライアントに「ハイライト・インタビュー」をすることがあります。過去にもっともいきいきしていた仕事、成果をあげた仕事、納得感をもてた仕事などについて、つぶさに話を伺います。どんな気持ちで仕事をしていて何を大事にしてきたのかを振り返る意味がありますが、もう一つ大きな意味は、どんなスキルや能力を発揮してきたのか、発揮できてきた自分の力は何なのかを振り返ることです。

チームが苦難に陥ってもそれをまとめあげて前を向いて仕事をし続けた、事前に論理的な分析をして計画を練り上げたことが功を奏した、他者の人や取引先までも巻き込んで一つのチームをつくれたことが成功の要因だった、計画とおりの進行が無理であることを早期に発見してそれをロジカルに勇気をもって上司に進言したことがプロジェクトを救うことになった、深めていくといろいろな感動ストーリーが出てきます。

これらのほとんどはたまたま偶然で発揮できたものではなく、その人に身についたスキルであり能力であるんだと感じます。そして、これらはまさにポータブルスキルであり、「他社にいっても通用するスキル」です。専門知識や専門スキルも大切ですが、このような仕事を進める上でのスキルや能力というのは、組織で仕事をするのであれば何よりも大切です。ただ、専門知識や専門スキルと違って、これらのスキルや能力はわかりやすくは顕在化しておらず、職務経歴書に整理して書けるものでもありません。それより何より本人も認知できていないケースも多々あります。しかし、あきらかにこれらはその人の武器なのです。それこそ 「どんな会社でも発揮できるスキル」  になっている可能性は高いでしょう。これを振り返りの中で認知して、自分の強みとして語れるようになることは大切です。

難しいのはこのようなスキル・能力は合目的的には取得できないであろうという点です。それは、目の前の仕事に徹底的に取り組む中ではぐくまれるものだからです。強いて合目的的につくろうとするとすれば、そのような経験をいかに取りにいくかでしょうか。ぎりぎりの仕事にチャレンジする、修羅場に飛び込むということです。でも、そこまでやらないにしても、何事にも真正面から取り組む姿勢があれば、おそらくある年月の中でそのようなスキルや能力はそれなりに身につくはずです。
冒頭の新入社員の話は、それが待てないということです。伝わってくるのは不安感です。ただ、「どんな会社でも発揮できるスキル」という以前に、最初の1社で力を発揮できなきゃそこまでたどりつけないのは当たり前です。知識と違ってスキルというのはある程度は体と経験で覚えなければならないところがあります。不安に押しつぶされずに、まずは目の前のことをきちんと片付けることができる力も、仕事を進める上での大切なスキルです。

中原先生は、箇条書きで処方箋を書かれています。さすが、整理が上手ですね。まったく同感です。ここの2~4の部分は、キャリアカウンセリングが貢献できる部分です。特に3と4ですね。

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1.まずは、ある特定の状況で、しっかり学ぶことです
(=これがなければ、転移もクソもヘッタクリもありません)
  
2.転移させたい内容と、「似た場面」を探すことです
(=つまり、自分の会社で学んだ内容と、別の会社で発揮したい内容が一致するようにすることです)
   
3.転移させたい内容を、自分で、持ち運んだり、編集したり、別の状況に適用したりできるように、しっかりと振り返りを行っておくことです。自分が「自分の知識」の「主人公」になり、自分の知識を「ポータブル」にしていかないかぎり、転移は思った以上におきません
(=振り返りやリフレクションは、仕事を覚えるうえでも重要ですが、将来の転移に備えるという意味でも、極めて重要なのです)
  
4.自分が学んだ内容を、他者に、いつでも「説明可能」にしておくことです
(=他人に説明がつかない知識が、発揮できるわけがありません)
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新酒場探訪シリーズ027  はるかなるカレー@銀座 ~本当に美味しい、野菜を激しくとれるカレーです。そしてカレー屋はもはやスナックです。いつオーブンするのかがわからないスリルがあります。そして、燕九郎タンブラーでビールが呑めます。前の前の店の時から行っていますが、常連の三石さんも行ってるし、健太郎とも知合いです。名古屋店ももうすぐオープンです。
新・酒場探訪シリーズ028 はるかなるカレー 
※スワローズ酒場。いやカレー屋
新・酒場探訪シリーズ028 はるかなるカレー②
※野菜、野菜。
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