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3つの年功序列の崩壊
昨日に続いて、ちょっと古いですが2005年12月のGCDF継続学習での高橋俊介教授の「成長の危機をどう乗り越えるか~組織における成長不足症候群~」と題する講演をテーマにしたいと思います。

この講演の中で、「人材マネジメントにおける3つの年功序列」という話が出てきます。この「3つの年功序列の崩壊」は、実に印象的な話でした。

①賃金の年功序列の崩壊
…年齢による賃金カーブ、定期昇給による長期モチベーション維持。90年代後半にこれらに対する否定が浸透し、いわゆる終身雇用の崩壊を伴った。

②昇進の年功序列の崩壊
…年功順での昇進、年功による組織序列上昇といった画一的キャリアパスについても、現在、崩壊が進行中。

③育成の年功序列の崩壊…組織序列・年功序列による縦の指導伝承の連鎖。OJTによる知見・技能・経験の伝承。これまで機能してきており、日本企業の強みの源泉の1つであったこれらの機能が、機能しなくなってきているのが2007年問題の本質である。賃金の年功序列、昇進の年功序列が崩れることによって、先輩後輩の間の世代間伝承という機能も一緒に意図せず壊してきたのが、ここ最近の流れといえる。

ポイントは、①と②は企業が意図的に崩してきたのに対して、③は企業が意図せずに崩れてしまったという点です。そして、③が崩れたことは、日本企業の企業力に大きな影響を与えています。見方によっては、成果主義の副作用だという見方もできます。

いうまでもなく、①・②・③は密接に関係しつつ日本企業に根付いていたものですから、①と②を崩して③だけは過去同様に期待するというのは無理な話です。例えばメンター制度等が一般化してきつつありますが、そういった新しい形の育成体制の構築が必要になっているわけです。多くの企業では、ここ数年、ようやくこれに気付いて、手を打ちつつあります。「学習する組織」なんていう概念も一般化してきました。
ただ、景気悪化⇒業績悪化⇒教育費削減という負の連鎖がまた起こってしまうとこの流れも止まってしまいかねませんので心配です。また、相変わらず気付いていない企業も少なくないのも心配です。


※《2008年9月10日》 今週は相当にハードな週なのですが、仕事終了後に汐留のJMAMにてCDCの検討会。キャリアデザイン学会前の最後の会なのですが、どうも結論がはっきりしたようなしないような。まぁ、土曜日に仕上げるつもりですが。人材育成学会での発表についても、かなり夢語りから入っています。まずは、拡散から始めるのは良いことだと思いますが。

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