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育成すべき「重要な能力」が変化している
なかなか古い講義録を紐解くのも面白く、2005年12月のGCDF継続学習での高橋俊介教授の「成長の危機をどう乗り越えるか~組織における成長不足症候群~」と題する講演をテーマにもう1日やりますね。

昨日は「人材マネジメントにおける3つの年功序列の崩壊」という話で、企業が意図的に起こした「①賃金の年功序列の崩壊」「②昇進の年功序列の崩壊」が、意図せずに「③育成の年功序列の崩壊」を招き、組織序列・年功序列による縦の指導伝承の連鎖や、OJTによる知見・技能・経験の伝承といった、これまでは日本企業の強みの源泉の1つとして機能してきたものが崩壊してしまい、結果日本企業の競争力を低下させてしまった、といった話でした。

この背景としては、新卒採用の中断、組織序列のフラット化、プロジェクト型組織の横行、雇用の多様化、人材流動化、仕事のブラックボックス化、成果プレッシャーの強さ、日常の余裕のなさ、など多くの要因が入り混じっていると考えられます。

そんな要因の中の大きな1つとして、育成すべき「重要な能力」も変化してしまっている、との指摘を講演の中ではされていました。これはなかなか大きな問題です。箇条書きに整理してみます。

①必要な能力の変化が激しく、上司や先輩も知らないので教えられない、部下に使わせない
…このような重要な「能力」の変化は、既にOJTを復活されろという単純論では立ち行かないことを示している。あまりに必要な能力の変化が激しく、既に上司には教えることができないことが多々あるのだから。なにせ上司もキャッチアップできていないのだから、OJTのしようがない。それ以前に、そもそも今までとおりに、旧態依然のビジネスモデルで育った上司・先輩による指導・伝承に頼ったのでは、ビジネスモデルなど変えられるわけはない

正解がない問題発見型職務が増え、上司が具体的な正解を教えられない
…とにかく「自分の考えで提案する」癖を身につけることが必要。これは、指導・伝承型の人材育成に力を入れても得られないもの。上司も答えをもっていない。

③定期的ジョブローテーションによるジェネラリスト育成ではなく、かといって単なる長い経験による柔軟性のないスペシャリスト育成でもない
…必要なのは、「リーダー」と「プロフェッショナル」。スペシャリストかジェネラリストかという問題は過去の問題になっている。となると大事なのは、「人間力」や「ベーシック・コンピタンシー」といったもの。そして、自らで自分のキャリアを切りひらいていくことができる行動特性(=「キャリア・コンピタンシー」)。これも旧来型のOJTでは教えられない。

④スキル以上に、行動特性・思考特性が重要に
…行動特性・思考特性を身につけるためには、「考えさせる」というマネジメントが必要。行動特性・思考特性を通じて専門スキルは得られるもの。専門スキルが一人歩きするのは意味がないだけでなく、危険でもある。

①~④ともに実感です。これは簡単に教えることはできません。でも、いずれにしてもそれでも仕事の中で習得できるものなんだと思います。ただ、上司に対しても、誰かがきちんと支援してあげないと、これには難しいものがあります。今や上司だけでは、部下育成は困難になっています。人事・教育部門に求められる機能は確実に変化してきています。


※《2008年9月11日》 本日は日程調整が二転したキャリアアドバイザー仲間との会食。食事も仲間もよく、いつも元気がもらえる会です。元気をもらい過ぎてかなり飲みすぎましたが。お店は西麻布の「おそばの甲賀」。そば屋飲みに最適なメニューでした。といっても、途中からそば屋飲みを逸脱した激しさになってしまいましたが…、ごめんなさい(いっつもですが)。

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【2008/09/11 23:40】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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