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図書紹介:『パンドラ』谷甲州著(ハヤカワ文庫)
どうもブログ趣旨とは関係のない本ですが、とにかく面白かったので紹介させてください。

私は小学生の頃からのSF読者であり、大学の卒業論文も社会学部でありながら「日本SFの歴史」というタイトルで書いた記憶があります。その後、SFというジャンルがすっかり浸透と拡散をし尽くしてしまい、好みの作家数名の最新刊以外はなかなか読まないようになってしまいました。実は結構、疲れるんですね、本格的なSFを読むのって、年をとってくると…。そんな中で、久しぶりに一気に読める面白く、かつ骨のあるSFに出会いましたので、つい紹介をさせてください。「パンドラ」は2004年に単行本で出た時から少しは気になっていたのですが、今回4分冊で文庫化されたのを機に読んでみました。昔であればいきなり4冊買ったところですが、年とともに慎重になってきたのか、はたまた部屋中に溢れる買ったけれども読んでいない本の山をまた増やすのを恐れたのか、1巻のみを取りあえず買って読み始めたところ、一気に読了、2巻がすぐに読みたくなり、立ち寄り先の本屋にいったが売っておらず、別の本屋にまわって何とか入手、こんなことなら昔みたいに目をつぶって4冊買っておけばよかったと後悔した次第です。

と書きながらも何一つまだ図書の紹介をしていないことに気づきました。「パンドラ」はいわゆるファースト・コンタクト物(地球外生物との最初の接触を描いた作品)の本格SFです。リアルなハードSF的な側面と、アクションSF的な側面を併せ持ち、ヒマラヤ、ボルネオ、日本、オーストラリア、そして宇宙を舞台に、リアリスティックに、そして時に嬉しいご都合主義的に話が展開されます。最後には、世界中の国が役割を分担して、異生物(といっても等身大のエイリアンとはまったく違う生命体ですよ)との最終決戦へと話が進むのですが、本来であれば全地球の勢力を結集して戦いに望まなければならないところを、国同士のメンツであるとか、覇権争いであるとかが、思いっ切り足をひっぱり、最後の最後は現場に赴いた主人公達の超人的な努力が地球を救います(多分、救ったはず…)。この様子からは、競合会社の攻勢や市場の変化に対して、全社一丸となって取り組まなければならないにもかかわらず、社内のセクショナリズムや前例主義が優先され、最後は現場の社員の必死の努力により何とか業績が支えられている、という未だに多く残っているタイプの日本企業の姿が思い浮かびます。

パンドラ1 (ハヤカワ文庫 JA タ 4-22)パンドラ1 (ハヤカワ文庫 JA タ 4-22)
(2007/11/22)
谷 甲州

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今晩は市ヶ谷の法政大学まで行き、キャリアデザイン学会の勉強会に参加してきました。後日、詳しくご紹介をできればと思います。
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【2008/01/16 23:26】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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