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メンタリング概論
先週、メンタリングに関する勉強会(?)に参加してきたこともあり、メンタリングについての過去の記憶を少し整理したいと思います。多分、また3夜連続くらいになるのではないかと思います。

メンタリングの語源は、ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」に登場する英雄オデュッセウス王がトロイへ遠征する際に、息子であるテレマコスの養育を託した盟友のメントルの名前に由来します。メンタリングという概念が紹介しはじめられた頃は、結構、メンタルヘルスとごっちゃになる人もいましたが、語源的には何ら関係はありません。

メンタリングとは、成熟した人(メンターといいます)が、若年者やまだ十分に成熟をしていない人(メンティもしくはプロテジェといいます)に対して、基本的に1対1で行うキャリア的・心理的支援のことをいいます。一般的にOJTが実務面での仕事のスキル・ノウハウの教育・訓練を中心としたものであるのに対して、メンタリングはメンティーの全人格的な成長を支援することが目的となります。メンターには、メンティーを1人の個人として尊重し、心理的・精神的なストレスを緩和し、組織への定着を促進したり、キャリア形成を促進・発達させ、メンティーが望むキャリアを達成するために必要なあらゆる能力、知識・スキル、情報、機会を提供することが求められます。良好な関係を構築できたメンターとメンティーの間には「師匠と弟子」といった深い情緒的なつながりができます。また、メンタリングでは、メンティーの自立と早期育成だけがもたらせられる効果ではありません。メンタリングを通して様々なスキルや経験を身に付け、メンター自身の成長を促すこともメンタリングの大きな効果の一つです。

メンタリング研究の一人者であられる慶應義塾大学の渡辺直登先生によると、メンタリングは以下のように定義されます(日本人材マネジメント協会「第44回HRcafe」より)。

 ①成熟したメンターが
 ②若年者や未成熟者と
 ③基本的に1対1で
 ④継続的・定期的に交流をして
 ⑤信頼関係の構築を通じて
 ⑥プロテジェ(メンティ)のキャリア発達を支援しつつ
 ⑦心理的・社会的な支援を行う仕組み

また、メンタリング・プログラムについては、以下のように整理されています。

 ①専門家ではない普通の「素人」が行う支援である。
 ②基本的に(金銭的)報酬を伴わないボランタリーな活動であること。
 ③メンターとメンティの関係性を事務局や専門家がモニタリングしていること

私の経験からも、メンタリング・プログラムの成否は「事務局」の機能による部分が大きいと感じています。通常のカウンセリングの関係では、スーパーバイザーはカウンセラーにのみ働きかけ、クライアントには働きかけることはありません。しかし、メタンリングの事務局はメンターのみではなく、メンティにも直接働きかけ、メンターとメンティの関係性強化に寄与します。さらには、メンターとメンティのマッチング、メンタリング・プログラム開始後のモニタリングといった重要な役割も担うことになります。

何でもそうですが、概念が浸透するとともに理念がぼやけた「まがいもの」が増えてきます。そんな現象を「浸透と拡散」と呼ぶのが私は好きですが、そろそろメンタリングにもその恐れが出てくるでしょう。そんな思いもあって、親会社で人事担当をしていた2004年当時に新入社員向けメンタリング・プログラムを導入した際のことを思い出しつつ、概念を再整理してみました。……明日に続きます。


※ 《2月12日(火)》 午後から日帰りで大阪に行ってきましたよ。最終ののぞみをとっていましたが、タクシーが頑張ってくれて直前で一本前に変更。携帯のエクスプレス予約は非常に便利ですね。JR東日本も意地張っていないで合流すればいいのに。最終も一本前も最新のN700系ですが、何となく違って感じる照明にも慣れてきました。日程調整等でメールのやりとりをしていた某氏から「名古屋駅を過ぎて少ししたところのカーブをなめらかに通過するところは、要チェックです」とのアドバイス(?)をいただきましたが、読書に熱中しておりチェックを忘れました。次回はチェックします。

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【2008/02/12 23:29】 | メンタリング | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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