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内的キャリアの時代
「外的キャリア」と「内的キャリア」という言葉をご存知でしょうか。

ごくごく簡単にいえば、「外的キャリア」とは履歴書に書けるような仕事上の職歴や経歴であり、また給料の金額・肩書き・勤務している会社や業界のステイタスといった表面的に見えるものです。

これに対して「内的キャリア」とは、仕事観・仕事のやりがい・使命感・個人としての生き方・興味といったもので、実際にその人をよく知ってみなければ、わからないものです。その人がどんなことに達成感を感じるのか、どんなことであれば徹夜してでもやり遂げたいと思うのか、そんなことです。


今の時代「内的キャリア」に関心が高まっています。

食べるために働く必要がない時代、「外的キャリア」の象徴だったような一流企業が一夜にして潰れたり、不正を働いていたりしたことが現実にわかってきてしまった時代。全員ゼネラリストという人事管理ができなくなった時代。黙っていてもばら色の未来があるなんて幻想を誰も抱けなくなった時代。様々な要素が「外的キャリア」の意味を小さくしています。

同じ仕事をしていても、自分で自律的かつ積極的に動く人と、漠然と目標もなく指示とおりに動いているだけという人がいます。これは「内的キャリア」の違いです。

同じ花形ポストについても、嬉々として活躍する人と、何となく楽しくなさげな人がいます。これも「内的キャリア」の違いです。

「外的キャリア」には共通の物差しがあります。社長⇒専務⇒常務⇒平取締役⇒部長⇒次長⇒課長⇒課長補佐⇒係長、これは「外的キャリア」における明確な物差しです。ですから、「外的キャリア」の世界には「キャリアアップ」という言葉が存在します。ある意味では競争第一の世界です。これに対して「内的キャリア」には物差しはありません。人によっては、課長の方が社長よりもいいわけです。十人十色そのものです。ですから「内的キャリア」の世界では「キャリアアップ」という言葉も「キャリアダウン」という言葉もありません。

「内的キャリア」をしっかりと持つことは、キャリア自律に繋がります。「内的キャリア」をしっかりと自分で理解をしていれば、いろいろな悩みに遭遇しても自分で解決することが容易になります。キャリア自律ができている人材は、いろいろな意味でブレません。そして能動的に物事に対処します。「内的キャリア」志向の人材を適切に活用することは、企業の競争力の源泉にもなってきているといえます。

日本社会に地殻変動が起きています。

戦後綿々と日本企業では、年功賃金・終身雇用という人生の安定と、忠誠心と自らのキャリアのトレードオフのシステムに則って、組織運営がされてきました。しかし「内的キャリア」の時代にはこれはまったく通用しなくなってきます。いままでの十把一絡の人事管理から十人十色の人事管理への転換が求められますが、そんなことが容易にできるわけがありません。

しかし、「外的キャリア」だけではもう働かない層が、年代を超えて相当の比率で存在する世の中になったことを早く実感できた企業は、何かの手を打てるはずですし、打ち始めています。これが人材に関する「時代への適合」に他なりません。「内的キャリア」を組織課題としてどう受け止めるか、そんな時代です。


《2009年1月7日》 会社を超えた思いの強い人の会、称して「熱有会」でした。最高の人達です。


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【2009/01/07 23:47】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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