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リーダーシップ開発の目的
昨日に引き続き、「リーダーシップ開発」をテーマにしたラーニング・バーでの、神戸大学大学院伊達洋駆さんのお話です。

冒頭で過去のリーダーシップ理論、リーダーシップ開発(の歴史)について、まずは俯瞰されました。こんな感じでまとめておられます。

《19世紀》特性理論 「~という特性をもつ」…生まれつきの話であり、リーダーシップ開発の余地はない。

《1950年代》行動理論 「~という行動をとる」…企業の規模拡大に伴い、多くのリーダーが必要になった時代背景による。三隅二不二の「PM理論」等。リーダーシップ開発はどんな行動をとっているかに着目。

《1960年代》コンテンジェンシー理論 「~という状況で、~という行動をとる」…企業の多角化などにより、異なる状況で同じ行動をとっても機能しなくなってきた現実が背景にある。とっている行動が適切であるか、適切でなければ、行動を変えるか、状況を変えるのか、といった点に着目したリーダーシップ開発。フィードラーのリーダーシップ論等。

《1980年代》変革型 「変革を起こすために、~という行動をとる」…現場のリーダーがOJT、OffJTで次世代リーダーに変革の方法を教えるリーダーシップ開発の在り方。コッターのリーダーシップ論等。

《それ以降》真のリーダーシップ、Eリーダーシップ、サーバント・リーダーシップ、など、次々と新しい考え方が百花繚乱状態に。

というまとめはまとめでいいのですが、伊達洋駆さんからの素敵な指摘は「本当にたくさんのリーダーシップ論が生まれてきたものの、実はこれといった役に立つものは実際的にない」にも関わらず「なぜかくも多くの人がリーダーシップの問題に関心を持っているのか」という点です。

そんな中でリーダーシップ開発を進めていると、解決すべき問題があり、その手段のためのリーダーシップ開発であったはずのものが、リーダーシップ開発自体が目的化してしまい、当初の目的を忘れて、ただリーダーシップ開発を続けることが目的になってしまう危険があるとも指摘されています。まさしく、その通りです。

実は、これってあらゆる能力開発メニューに関していえることです(あらゆる他の仕事にもいえます)。

研修担当者が研修実施連絡の通達を作成するときに、単に前年の実施通達の日付と参加者一覧だけを変えて出しているケースがありますが、これなんかまったくもって研修を実施することそのものが目的になってしまっている良い例です。以前にいた会社で、私が能力開発の担当者から離れて何年も経つのに、私がつくった数年前の通達が日付以外はレイアウトも内容もまったく同じで毎年掲示されているのをみて大変にさびしい思いをした記憶があります。やっぱり毎年ある研修であれば、担当者はあらためて「目的」にまで戻って、研修の検討をして欲しいものです。

研修担当者であれば、

①この研修を始めた目的は、そもそも何だったのか
②果たしてその目的は、今でも当時と変わらずに存在しているのか
③この研修内容は、今でもその目的を果たすのに最善の内容であるか
④研修を実施すること自体が、目的になってしまってはいないか

といったことをまずは深く深く考えてから、その年の研修の検討に入ってほしいですね。

あっ、ちょっと話を戻します。

「本当にたくさんのリーダーシップ論が生まれてきたものの、実はこれといった役に立つものは実際的にない」のところですが、であれば私たちがやるべきことは、自分の組織における「リーダーシップ」の定義をきちんとして、なぜその定義が出てきたのかを真剣に考えることが大事だとの指摘がありました。そして、理論は都合よく使えばいい……、まったくもって同感ですし、このあたりはかなり都合よく、実践させていただいています。

《2009年6月21日》 今日は終日恵比寿のウエスティンにてイベントです。ホテルはいいですねぇ。


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[リーダーシップ] リーダーシップ開発論の最前線:みんなで「リーダーシップ開発」を考える Learning bar @ 東京大学 (2009-06-19)
今回のLearning bar?は都合が悪く参加できませんでした。 内容は中原淳さんのブログ参照。 参加された方のブログを拝見すると、終わった後に「Bar外で語る」を実践されている方たちが結構いるようです。 私も前回のラーニング・バーで実践しました。 次回は、人材育成マネジ 【フツサラ】 フツーのサラリーマンのためのラクしてトクする仕事術【2009/06/27 10:31】
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