良質な経験をする機会は本当に減少しているのか
何度も紹介している経験学習のモデルです。

実行…具体的な経験
  ↓
振り返り…観察と内省
  ↓
教訓を引き出す…抽象的概念の形成と一般化
  ↓
次に活かす…新しい状況への応用
  ↓
実行…具体的な経験

といったサイクルを回すわけですね。そして、この引き出された教訓は、自らのノウハウとなり「持論」となるわけです。

で、このような経験学習をまわすためには、「良質な経験」が必要になるのですが、一般的には良質な経験をする機会が減少しているといわれています。その背景としては、プロジェクトの大規模化、競争の激化、顧客要望の高度化、成果主義の徹底などの結果、全体を見渡せる仕事や、失敗を恐れずに思いっきり挑戦できる機会が減っているためだといわれています。

先週の金曜日、産能大の長岡先生主宰の「イブニング・ダイアログ」で、また神戸大学の松尾先生のお話を伺う機会がありました。その中で松尾先生から聴衆に向かって「良質な経験は本当に減っているのでしょうか。減っているという方、増えているという方、必ずどちらかに手をあげてください」との投げかけがありました。

結果はほぼ半々に拮抗していました。サンプル数30程度ですが、少なくとも「減っている」とは断言できない結果です。ちなみに、私は「増えている」に挙手しました。

  良質な経験 × 経験学習を回す仕組み → 成長

という公式が成り立つのだとすると、実は良質な経験が減っているというよりも、経験学習を回す仕組みが組織内で弱体化しているだけなのではないかという仮説も成り立ちます。経験学習を回す仕組みとは、良質の「観察と内省」を促す仕組みであり、そこから自らが「教訓を引き出す」仕組みです。これには上司の関与は非常に大きいのではないかと思います。

私が以前にいた伝統的企業と今いる新興企業では、良質な経験をする機会は圧倒的に今いる企業の方が多くあります。しかし、経験学習を回す仕組みは以前の企業の方が間違いなく上をいっています。ですから、自分で経験学習のサイクルを回すことができる人材であれば、今の企業では極めて早く成長することが可能です。しかし、それが自分でできない人は、いかに良質な経験をしてそれがなかなか成長に結びつきません。このあたり、企業選択のポイントのように感じます。



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【2009/09/03 23:23】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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