「人事部が会社を救う」というタイトルを聞いて、どんな内容を想像されますか。
①評価制度や研修制度を変えて、勝てる集団に組織を変貌させる。 ②現場をサポートし、現場が勝ち抜くための環境整備や後方支援をする。 ③就業規則を見直し、各種リスクを軽減させる。 いろいろ思いつくことはあると思いますが、本書の帯には「会社を救え!人事部は、一番利益創出できる組織なのです!コストセンターからプロフィットセンターへの変貌!」「こんな時世だからこそ、人事部で利益を出せるのです。人事部は会社の救世主」とあります。ずいぶん能天気な感じです。プロフィットセンター化って、シェアード・サービス・センターを立ち上げて外販でもするの?って本ではけしてありません。 この帯、ちょっとした遊びがあって、帯をはずすと同じ部分に別のコピーが現れます。そこに書かれているのは、「社員を守れ!これを読めばあなたの会社は救われる!今こそ、人事部が会社を救うときがきたのである!」「あなたは社員のSOSを見抜けるか」。そうです、こちらこそが本書の内容であり、本書がまさに「今の人事部に求められていること」として強く訴えていることにほかなりません。 本書のサブタイトルは「メンタルヘルス最新事情」です。本書では「うつ病」に代表されるメンタルヘルス施策として人事が取り組むべき5つの対策を中心に、人事部が本気で取り組む必要性を論じた上で、これらにしっかりと取り組むことにより、コストセンターとされる人事部門が間違いなく会社に利益貢献できると論じられています。 本書における「求められる5つの対策」とは以下のとおりです。 ①「うつ病」の社員を出さないために会社がとるべき方策 ②「うつ病」の正しい理解と治療の現実 ③「うつ病」予備軍社員の早期発見・早期治療 ④「うつ病」社員が出た時の対処法と社内教育 ⑤悪質「うつ病」偽装社員への社内の対応と新就業規則 何よりも早期発見、早期介入、早期治療、早期復職の4つの「早期」を実現できる力を人事部門として持つ必要があると論じています。 著者の乗浜氏は株式会社ベストソリューションの代表であられます。実は2度ほどお目にかかって商品紹介をしていただいたことがあります。もともとはシステム会社であった同社ですが、「ReSAPIEN」という計量心理学をベースとした組織分析ができる非常にユニークなパッケージソフトと、そこから派生した「POD System」というなかなか良くできたメンタルヘルス・ストレスに関するアセスメント・ツールをお持ちです。乗浜社長が様々な自社事例に対処する中で、作り上げてきたこれらパッケージと、本書で語られる「めざすべき人事部像」には、やはりある迫力があります。 私の今いる会社でもこの問題をこれまで表面的にしかとらえてこなかったため、今、再構築作業の真っただ中です。
《2009年10月12日》 3連休の最終日。シルバーウィーク以来、ちょっと休み癖がつきます。週休2日制でもなく、土曜日ハンドンなんて仕組みがあった頃が考えられませんね。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を
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