知識創造型人材に対応できる人事
また続きになりますが、土曜日の経営行動科学学会のシンポジウムで金井先生が語られた「何をすると人の役に立つのかを知らないので、今の人事部は人(従業員、ライン、経営、…)の役に立つのが難しい」というのは実に印象に残る言葉です。私も(起きているときは)常に頭を悩ましていることです。

シンポジウムの最後に指定討論者として登壇したシティグループ証券の中島氏は、元ソニーの出井氏がされている整理を引用して以下のような問題提起をされていました。

世の中には2つの資本主義がある、というお話です。

①金融資本主義

・知識創造型人材とイノベーションにより企業は成長する。
・2割の人が8割の利益を「叩き出す」ビジネスモデル。
・ネットビジネス、投資銀行、コンサルタント、……。
・比喩でいえば、プロ野球選手。

・知識創造型の人材は、自律的モチベーションが優位

②産業資本主義

・タスク処理型人材と効率化により企業は成長する。
・全員が一丸となってコツコツと利益を積み上げていくビジネスモデル。
・小売業、製造業、……。
・比喩でいえば、プロ野球の球団職員。

・タスク処理型の人材は、他律的モチベーションが優位。

あきらかにこの2つの資本主義にあっては「人事の役割」は違うはずです。産業資本主義下でタスク処理型人材を大量生産することがミッションであった時代では、しっかりと機能していた人事部でも、知識創造型人材のマネジメントを支援することには、上手に機能しないことは当たり前です。

また、難しいのは、実は1つの企業の中に、2つのタイプの資本主義を内在させないと成り立たない企業、つまり1国1制度ではなく1国2制度が求められる企業が増えてきていることです。プロ野球選手とプロ野球の球団職員が異なる人事制度で処遇されるのは当たり前ですが、同じことが一般の企業でも必要になってきています。ただ、本気でこれに踏み込めている企業はまだ多くはないでしょう。

タスク処理型の業務がアウトソーシングされていく中で、知識創造型人材へのシフトが求められてきています。これに「変革のエージェント」なる人事がどう立ち上がるか。

シンポジウムの最後では、「人事が変革の担い手になれるかどうかは別として、変革READYな組織にしていくことは人事がやらなければならない大切な仕事だ」との言葉がありました。まさにそのとおりです。

《2009年11月9日》 月曜から体調が絶不調。残業もまぁそこそこに帰宅。


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【2009/11/09 22:51】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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