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コミュニケーションは組織活動そのもの
Worksの最新号は「コミュニケーション不全 解消のシナリオ・序章」です(私もちょっぴり座談会などで参加させていただいております…)。

冒頭に九州大学の古川久敬先生が登場されていますが、この内容がとても整理になりますのでご紹介させてください。

古川先生は「コミュニケーションは組織活動そのものといっても過言ではない」と語られています。そうなると「コミュニケーション不全」とは「組織活動不全」に他ならないということになります。

コミュニケーションを組織活動としてみたとき、まずは組織活動の目的を明らかにする必要が出てきます。古川先生は、組織とは以下の3つを行うところと整理されています。これはとても納得感があります。

①【成果の意識化と達成】成果を意識して仕事をやり遂げ、業績を上げるところ。
②【能力育成】組織の構成員の能力をはぐくむところ。
③【情動発現】情動を出しあい、受け止めあうところ。

そして、これらの活動を確実に達成するために必要な手段がコミュニケーションです。この観点からコミュニケーションに載せるべき「内容」を整理してみます。

①【成果の意識化と達成】成果を意識して仕事をやり遂げ、業績を上げるところ。
好き嫌いとは独立した役割関係の中でなされる。マネージャーは部署の方向性をはっきり示し、その上で各メンバーに対して指示や要望を伝え、説得や確認を行う。ここでやり取りされる情報は「論理」と「根拠」が基本であり、成果を出すために個人が何をするべきかを明確に具体的に伝えることが重要になる。

②【能力育成】組織の構成員の能力をはぐくむところ。
個人が成果を出すためにどんな力をつければいいか。それを明示し、期待をかけ、激励し、評価する。個人がその能力をつけることによって、個人と組織にもたらされる功利を明らかにし、納得感を持って取り組みたくなるようなコミュニケーションが求められる。

③【情動発現】情動を出しあい、受け止めあうところ。
【成果の意識化と達成】の対極にあるコミュニケーション。論理や根拠ではなく、あくまでも情動的なもの。誰かが成果を上げたときには一緒に喜ぶ、苦難を乗り越えたと危機にはねぎらう、失敗したときには慰め、励ます。人がしてくれたことに感謝する。こうした場面では、お互いに感情を素直に吐露することで部署に一体感が生まれる。各人が人として対等な関係の中で互いを尊重しあい、一人ひとりの活動を見守ることが効果的になる。

大切なのは、これらの3つはいずれかを満たせばよいのではなく、いずれも漏れなくやる必要があるという点です。3つの目的を満たすコミュニケーションはほぼ同時に進めることが必要で、どれか1つを欠いてもコミュニケーション不全は起こります。組織においては【成果の意識化と達成】のためのコミュニケーションは大切ですが、こればかりに偏重すると、結果だけを求める「ギスギスした職場」になり、逆に【情動発現】ばかりに偏ると、成果があがらない「仲良しクラブ」になりかねません。

何となくコミュニケーション不全の解決策というと、社内旅行を復活させようとか、飲み会がやっぱり大事だねというソリューションを考案しがちですが、これは【情動発現】のコミュニケーションにしか焦点を当てていないということになりますね。古川先生のこの整理は、そんな施策だけでは抜本的な解決にはならないことがよくわかります。

《2009年12月17日》慶応丸の内シティキャンパスで学んだラーニングイノベーション論の栄えある一期生の継続学習会「学び舎(YA!)」第2回が新宿三丁目で開催されました。もちろん中原淳先生も参加いただき、今年のリフレクション総決算です。


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【2009/12/17 23:33】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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