デジタル化の怖さをこのあたりで確認した方がいい
今日は、慶應義塾大学丸の内シティキャンパスの「ラーニング・イノベーション論」第一期生の会である「学びYA」でした。今回で三回目、毎回趣向をこらすので幹事団は大変です。ということで、昨日、ちょっと宣伝めいてますが今年の「ラーニング・イノベーション論」の紹介をしたために、1日あきましたが、12日に聞いてきた「JMA2010年経営革新提言」のパネルディスカッションから、元花王株式会社代表取締役会長常盤文克氏のお話をもう一つ。

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デジタル化の怖さをこのあたりで確認した方がいい。
見える化、測る化、ばかりでいいのか。このプロセスの中で失われているものがあるのではないか。

都合のいい部分だけ抜き出してデジタル化する。そしてアナログな何かはあとに残される。
デジタル化のプロセスでは、必ず省略と変形が起こる。
省略と変形が起きているにも関わらず、それがあたかも真実のごとく一人歩きをする。

鶏ガラスープをつくったとする。見えているのは骨と皮。
それだけ引き出して「これがスープだ」ではない。
デジタル化は肝心のスープを捨ててしまう。残った骨と皮を鶏ガラスープだと称してしまう。
そんなところがある。

アナログは曖昧だといわれる。そうすると、そこに価値があることが理解できなくなる。
曖昧という言葉の中には同時に「多義的」という意味がある。
曖昧さの中では、いろいろな解釈ができる。
その曖昧さの中にこそ、我々が取り組む腕のみせどころが隠れている。
大きな可能性とエキスが曖昧さの中にはある。

デジタル化は常にアナログとセットにして行う必要がある。
企業の中では「もっと科学的に説明しろ」「これは数字にできないのか」というやり取りが日常に繰り返されている。これは、デジタル化の弊害の一つだ。

「どこに行こうか」というのをはっきりさせないで、急げ急げをやってはいないだろうか。
あわてて商品を開発してクレームを出す。その対処でまた手一杯になる…。
こんな繰り返しはしていないだろうか。

時間をとってじっくりといい物を作るという考え方もまた大切なことだ。
市場は逃げない。あわてていかなくてもそこにある。
あとからじっくりとよりいいものを出せば、お客様の評価を勝ち取りひっくり返すこともできる。
スタミナ切れになる急げ急げまでやってはいないか。

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デジタル化とアナログの重要性(=曖昧、多義性の重要性)については、そのとおりだと感じます。ただ、「急げ急げ」をやらないと勝てない、もしくは生き残れない分野も増えているのではないかと感じます。競争が完全にグローバルになった今、ちょっとおもしろい分野にはものすごい資本力でマーケットを取ろうという人たちが闊歩しています。それらに伍して戦うには品質もそうですが、スピードは非常に重要要素です。

しかし、アナログな要素が入っていないと、それこそ早期にキャッチアップされてしまうものしかできないように感じます。実はアナログな部分こそがノウハウであり、独自性であり、簡単には模倣されないものなのではないかとも思います。デジタルは容易にコピーできます。

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《2010年3月18日》 ということで、本日は第三回「学びYA」でした。昨日ご紹介した慶應義塾大学丸の内シティキャンパス主催の「ラーニング・イノベーション論」第一期生のその後の勉強会です。大人の学びは続くのです。今回の幹事団にはなんと中原淳先生(ロシアン・ルーレットで前回負けたため)もいらっしゃり、素敵なケータリングをご担当されていました。学びの内容はまた後日整理してみます。


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【2010/03/18 23:25】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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