先週の土曜日、久しぶりにキャリアカウンセラーの資格であるgcdfのクラス・クライアント役をやってきました。
当日は私を含めて4名のクライアント役が担当しました。最後にクライアントからの全体感想(ご挨拶のようなものです)を一人ひとりがいうのですが、その中でお一人お母様がいらっしゃってお話された内容が印象的でした。以下のような感じです。 gcdfのクライアント役をした後、しばらくの間は、子どもに対する応対が変わる。子育てというのは、しっかりと子どもの話を聞いてあげて抱きしめてあげるだけでいいんだと思える。そして、それに応えるかのごとく、次に挨拶をした別の男性のクライアント役の方が、クライアント役をした後しばらくは同じように夫婦の会話が変わるという話をされていました。 いずれも、積極的傾聴の効果です。 gcdfのクライアント役をすることが直接的に効果があるというのではなく、gcdfのクライアント役を通して、話を聞いてくれることの安心感、嬉しさ、……といったものが体感でき、自分の日々を振り返ると何が不足していたかに気づく、そして自然に…、これは私もまさにそうです。gcdfの受講生の皆さんは、しっかりとした関係構築をしようと一生懸命に傾聴をしてくれます。その姿から日常の自己を振り返ってちょっぴり反省をするのです。 さて、話は変わりますが、金曜日に新卒新入社員の指導役になる先輩社員向けの研修をしました。 そこでのテーマの1つも、やはり積極的傾聴。 研修の最後に一人ひとりがグループ内で、今後の目標みたいなものをコミットするのですが、その中で特に印象の強かった発言は以下の感じでした。 新入社員を一人ひとり異なる個性を持った個人だととらえて、まずは彼らが何を思い、何を感じているのかをしっかりと聞く。今までは、部下の話を聞きながら、どう指導してやろう、どう説得してやろうと思っていたが、そうではなく指導的な目線を入れずにまずは聞く、ということをやってみたい。 こんな話です。素敵なことではないでしょうか。きっと、新入社員はこの先輩から多くを学び、この先輩についていくと思います。 またまた話は変わりますが、当社では毎月第1週に1週間をかけて中途入社者向けの導入研修をしています。 私は最初に開講挨拶をする役回りなのですが、その挨拶に引き続いて簡単なワークをしてもらっています。 ワークの内容は「自己紹介」。ワークというレベルではないですね。ただ、転職をした際には自己紹介の機会は数多くめぐってきます。自己紹介は最初の印象をつくるものですから、とても大事です。 ただ、これは単なる自己紹介ではありません。この自己紹介では初対面の人とペアになって、ペア間でやってもらうのですが、3つだけルールを提示します。 ①氏名、配属部署をまず話してください。 ②自分がどんな人なのか、相手に理解してもらえるように一生懸命に「自己紹介」してください。 ~次が一番大事です~ ③聴く人は、これでもか!これでもか!というくらい、話す人の話に集中して、これ以上ないというくらい話しやすくなるよう徹底的に聴いてあげてください。 こんな感じです。 実はこの自己紹介のポイントは、自己紹介する側ではなく、自己紹介を聴く側にあります。まさに積極的傾聴をお願いしているわけです。この自己紹介をやると、やる前よりも会場の体感温度が数度上がります。初めての人が集められてよそよそしさ一杯の会場が、暖かい一体感で包まれます。ペア間だけでなく、全体が暖かくなります。積極的傾聴の驚くべき効果です。 実はこの自己紹介は1つのメタファーとしても意味づけています。 1週間の新人導入研修というのは、まさに会社として新入社員に対して積極的傾聴的な応対をしているのです。しかし、現場に配属される翌週からは、現場は現場の論理で動いています。終わりなき日常のある日に、一人の新メンバーが加わっただけで、日常は日常で動いているのです。先輩社員は先週までの仕事を継続して抱えながら、プラスオンで新人育成の仕事を請け負います。ですから、この自己紹介のように徹底的に気持ち良くなるように対応してくれることを望んではいけません。それを理解してもらい、だからこそ大切な新人導入研修を有意義に過ごして欲しい、という思いも込めて、このワークをやっています。 《2010年5月16日》 キャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座、第5回の今日はメンタルヘルスです。正しい知識をもって真正面から取り組まねばと改めて思いました。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を
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