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いにしえのOJT~Learning bar(ラーニングバー)から
木曜日は東京大学の中原先生主催のラーニング・バーでした。

今回はラーニング・バーはじまって以来のケース・メソッド。
スピーカーはフリービット社における実務家でもあられる酒井穣さん。事前課題付き、抽選なし先着順といずれも新機軸です。前回の「ちゑや」さん(前回でしたよね)に続いて、またまたエンターテイメント性のあふれる3時間で、このあとラーニング・バーは何処にいくのだろうと逆に少し心配になる感じがするほどです。今回の参加者は250名ほどだとのこと。250名でケース・メソッドを一気にやるというのは凄いですね。

今回は初参加者が6~7割くらいを占めます。私の両隣も初参加の方でした。事前に常連の方と何人かとメールのやりとりをしていましたが、結構、ちゃんとケースメソッドやらなきゃと考えて出遅れた人が少なくありません。まじめですね。難しいところですか、良いものを作って遅れてはどうにもなりませんし…。

それにしても、本当に盛り上がった会です。普段にもまして休み時間が長かったような気もしますが、会場が一体化していました。とにかく会場は熱気で暑かった…、お隣の方が持参しておられましたが、ラーニングバーに扇子は必需品です。M1で入られた吉村さん中心の演出も素敵でした。お題が出たのが1週間前という時期であったにも関わらず、(おそらく)限られた予算の中で素敵な空間を作られていました。また、学生スタッフの動きもなかなか素晴らしい。一人ひとりにも良い経験になっているはずだと思います。日経ビジネスオンラインの記者の方がおいででしたが、数日後に改めて中原先生と酒井さんの対談をやってリフレクションをした上で、この日のラーニングバーを取り上げられるそうです。楽しみですね。

では、今回の3時間から1点に絞って感じたことを。残りはまたおいおい書きます。

またまたOJT論議がありました。

そもそもこれまでOJTといわれていたものは、当時の職場環境に依存した偶然の産物であったととらえ、人材育成部門の成果物を人材のパフォーマンスの向上(及びそれに基づく企業業績の向上)と置くのであれば、強固な家族主義的人間関係をベースに成り立っていた「いにしえのOJT」は、まさに偶然の産物でしかなく、まったくもって人材育成部門の仕事にはなっていなかったという、論理は明確に成り立つと思います(経験的にものをいって論理が成り立つというのも強引ですが、すみません)。この「いにしえのOJT」は人材育成部門にとって、現場への放置にほかならないというというのもYESですね。さらには、酒井さんの指摘された「効率が悪い」というのもそのとおりかと思います。

ただ、区別して考えなければならないのは、「いにしえのOJT」が問題なのか「現場で人を育てる」ことが問題なのかということですが、これは明らかに前者です。そもそもOJTという明確に定義されないとても座りの妙にいい言葉に、各社各様の事情をおっつけて一身に責任を負わせてきたことが問題のように感じます。その意味では、「OJTが可哀そう」だともいえます。偶然と意図せざる結果に任せられてきた「いにしえのOJT」が日本の人材育成の強みだったという幻想は捨て、今の職場環境であらためてどう再構築するかが何よりも大切です。時間はかかって非効率ではあるけれども、普通の会社においては多くのビジネスパーソンは、やはり仕事で、そして職場で育ちます。「いにしえのOJT」が成り立っていたいにしえの日本では、職場で適切な経験学習がまわっていたのです。

それでは、私たちはどうするのか。まずは、それぞれの会社でOJTの再定義をすることが大切ではないでしょうか。その定義されたものを「OJT」と呼ぶかどうかはその後の問題です。

偶然と意図せざる結果に任せられてきた「いにしえのOJT」というのは、あくまでも「精神論」の域を出ていません。人材育成部門が「精神論」を現場に説くのはNGではないとは思いますが、それでは多忙に翻弄される現場リーダーの支援には何一つなりません。余裕のない中で、何もできない新入社員を配属させられて精神論を説かれたのでは、やる気もそがれます。

もう少し自社なりの手法としてのOJTを具体化する必要があるのでしょう。「精神論」は戦場に身を置かず冷暖房完備の本部にぬくぬくと座っていてもいくらでも吐けます。しかし、現場に役立つ手法は、現場に身を置かなければ編み出せません。現場と濃密なコミュニケーションをしなければ編み出せません。OJTの改革は、人材育成部門の改革でもあるように感じます。

OJT否定論者の方は新しく編み出されたものをOJTと呼ばないわけですが、OJT肯定論者はそれをやっぱりOJTと呼びます(少しノスタルジーも入っていますが)。肯定論者も否定論者も、偶然と意図せざる結果に任せられてきた「いにしえのOJT」が今の機能するとは思っているわけではなく、ほとんどの人材育成担当者の意見は一致しているように感じます。

となると、OJTを続けるか続けないか、新たなものをOJTと改めて呼ぶのか、異なる概念に置き換えるのかは、実はマーケティングの世界であり、各社の環境によって判断すればよい世界なのだと思います。

《2010年5月22日》 土曜日ですが夕方から長時間の会議があるので、出社です。でも、いろいろと片付きますね。午前中は病院にも行けましたし、まあまあかな。では、行ってきます。


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