目標管理制度を考える~SHRM研究会から
本日のSHRM研究会(@文京学院大学)の第1テーマは「目標管理制度」。久しぶりです、もろにHRの制度的なテーマの勉強会は。オリンパスさんの意欲的な事例を軸に、議論がされました。

谷内先生、さすがですが、基本にもどってドラッカーからの引用です(「現代の経営」)。「現代の経営」って1954年の書なんですね。下記の引用部分なんか、まったく古くないから凄いですね。

①【目標とは何か】(P184)
上は社長から下は現場の職長や事務主任に至るまで、経営担当者はそれぞれのはっきり定義された目標を持つことが必要である。各人の受け持つ経営単位がどのような成果を生みださねばならないのかを明らかにするのは、これらの目標である。(中略)各経営担当者の目標は、必ず企業の目指す目標から引き出されなければならない。(中略)各経営担当者に明示される諸目標は、事業の活動領域全般にわたる会社の達成目標に、彼らがそれぞれいかなる貢献をなすべきかを明らかにするものでなければならない。

②【仕事の強制】(P186)
適切な経営を行うには、各種の目標に対する力点の置き方に調和、バランスがなければならない。各種目標の間のバランスについて配慮することは、とくに最高経営層の責務である。こうした調和、バランスによって、どの企業にも見られる悪習-危機を強調して、人々を駆り立てる経営法-が回避されるようになる。

③【評価と自己統制】(P191)
目標設定による経営の最大の利点は、経営担当者がそれぞれの自分の行為を自ら統制(control)することが可能になることであろう。自己統制はより強い動機づけをもたらす。つまり、適当にしておこうという考えを捨て、最善をつくそうという熱望を起こさせるのである。(中略)この本で、これまで私は統制という言葉を使わず、その代わりにただ評価という言葉を使ってきた。これには意味がある。というのは、統制とは曖昧な言葉であるからである。それは自分自身と自分の仕事を方向づける能力を意味する。同時に、この言葉には、人間が他の人間を支配するという意味もある。これまで述べてきた目標は、第一の意味での統制の基礎になるが、第二の意味での統制の基礎にはけっしてならない。というのは、目標の提示は、他人の自発的意思を前提としており、他人のと支配とは相入れないからである。目標の設定による経営がもたらした大きな利益は実に、「支配による経営」を「自己統制による経営」に変換することを可能にしてくれたことである。

改めて「現代の経営」は名作ですね。

①は目標の連鎖体系の必要性を示しています。目標管理制度を人事制度に取り入れることにより、この連鎖体系は微妙に揺さぶられるところが難しいですね。
②バランスと調和を上手にとることの重要性を示しています。ここをしっかりと踏まえないと、目標管理制度は成果主義の単なるツールになりかねません。そんな失敗をした企業も少なくないでしょう。
③自己統制は強い動機付けをもたらすことを示しています。セルフコントロールを忘れた目標管理制度は、単なる目標による支配になりかねません。

いろいろと制度設計に対するイマジネーションがわいてきました。研究会に出る最大の効果です。頑張ろっと。

《2010年6月12日》 文京学院大学の本郷キャンパスは小さいですが、いい雰囲気です。週末がほとんど学習活動で埋まっている今日この頃ですが、またまた入院騒ぎになったりばたついた日々が続いています。


ビジネスブログ100選
blogram投票ボタン  
↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を
関連記事
スポンサーサイト
【2010/06/12 21:32】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<働くことは楽しい | ホーム | 人事の書棚から061-063>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://jqut.blog98.fc2.com/tb.php/893-f556eb0d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |