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ソーシャルスキル
キャリアカウンセリング協会主催のスーパーバイザー養成講座も本日が14回目、つまり残すところ6回です。改めて復習をしていきたいと思いますが、今日はメンタルヘルスの講義の際に聞いた「ソーシャルスキル」についてです。まずは、周辺分野から…。

「ソーシャルスキル」というのは、社会の中で人との関係を持ちながら、普通に生活をしていく力とでもいうのでしょうか。WHOがお節介にも定義しているそうですが、そこには「日常生活の中で出会う様々な問題や課題に、自分で創造的でしかも効果ある対処のできる能力」とあります。言いかえれば「ソーシャルサポート」を活用する力、引き出す力、とみる見方もできます。

ここで注意しなければならないのは、スキルがあるかどうかということと、実際の行動は別であるということ。ここを切り分けてとらえる必要があります。人に相談するスキルがあるということと、実際に人に相談をすることは別です。現実に相談をしていない場合、それがどちらによるものなのかをとらえなければいけません。

話は少しずれますが、対人関係から受けるストレスは極めて大きいものがありますよね。それを受け止められるかどうかは、「ソーシャルスキル」との関連が大きくあります。ストレスで最大のものである対人関係ストレスをどのくらい受け止められるかは「ソーシャルスキル」によってかなり左右されるのです。

すべての人が十分な「ソーシャルスキル」を持っているものではありません。例えば極端な例ではありますが、統合失調症や一部の発達障害の人は先天的に持てていません。気質的なもの(脳の構造)の影響も受けますし、その後の環境によっても変化します。言葉をいったとおりに受け取ってしまう人、簡単なことでカッとなる人……、さまざまな人がいます。ただし、大切なことはこれは学習することが可能な分野なのです。

このクライアントは、ソーシャルスキルが不足しているのか、あるけれど使えていないのか、この見極めは非常に大切になります。また、それは気質的なものなのか、学習してこなかったたけなのか。先天的に相談するスキルがない人に「相談してみなさい」とアドバイスしても酷なだけ、ということです。

明治大学諸富先生は、「ソーシャルスキル」を身につけるために、授業の中で「ここは褒めて」「ここは質問して」などとものすごく具体的に介入していくそうです。自己分析だけに落ちいらずに、合宿・ワークなどによって役割の中でコミュニケーションする大切さを説いておられます。

カウンセラーとしてクライアントに対してできる「ソーシャルスキル」のトレーニングには3段階あると聞きました。

①カウンセラーとの面談の場で気付いたことについてフィードバックする。
②ホームワークを与える。例:「人に断れないんです」という悩み。あるお膳立てをして次回までにやってみてもらうような課題を出す。
③グループワーク……最も効果が高いが、そういった場に出ること自体がつらいので、なかなかできないケースが多い。

「ソーシャルスキル」が低いことに気づいていない場合、概して「他責性」が強くなります。そういったクライアントは、まずは自分のこととして考える力を持つ必要があります。面談の場では何よりもまずしっかりとした関係構築をすることが大切です。「本当はこんなことを思っているけど、こういっちゃったんですよね」とまでいえるレベルの関係構築です。

「ソーシャルスキル」を学習する機会自体を得られなかった人も少なくありません。「ソーシャルスキル」は危機の時にこそ獲得できるともいいます。そして、クライアントがカウンセラーのもとに訪れるのは、何らかの危機に面したの時です。その意味でも、カウンセラーが「ソーシャルスキル」についての理解を深めることは大切です。

うーん、ちょっと散漫な整理ですが、自分では少しわかった感じになりました。文字に落とす意義です。

《2010年8月1日》 クラス中に容態があまりよくないと電話をもらい、終了後に南砂町の病院へ。折りしも花火大会。病室にも花火の音が響きます。意識があるかないかは表面からはわかりませんが、花火の音から、室蘭港まつりにでも思いをはせているのでしょうか。


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