スーパービジョン備忘録④
さて、昨日から始めたキャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座の復習としての「もやもやぶつけ大会」。趣旨と背景は昨日のブログを。

《もやもや③ 自分が持っているはずのことが実践の場で活かすことができない》

【私たちのもやもや】
・普段できていると思うんだけど、カウンセリングの場になるとできなくなってしまう、スーパービジョンの場になるとできなくなってしまう。そんなことがたくさんある。20のアセスメントを自己採点していると、これって普段はできてるんだけどなぁと嘆きたくなるものがいくつかある。

【渡辺先生のスーパービジョン】 「⇒⇒⇒」以下は私のコメントです。

セルフアセスメント項目の多く(特に5~20)は、人の上に立つのであれば必要な力であり、カウンセリング・スーパービジョンの場だけではなく求められる力になる。普段はできているんだけど、カウンセラーとなるとできなくなるということに、まずは気付けばいい。それから、それはどうしてなのかを考えることが大切。日常に普通できていることが、カウンセリングの場でできるようになればいい。日常生活とカウンセリングを変に区別しすぎない。ただし、カウンセリングはプロフェッショナルの世界。目的その他が制約される場なので、ある意味では普段できることがすべてそのままできるわけでなくても当たり前なところがある。例えば、特定の問題だとうまくいかないということにスーパーバイジーが気付いていれば、そこからスーパービジョンを始めればいい。何に引っかかっているのかの自己理解を助ける支援ができればいい。

⇒⇒⇒これって、私の大きな悩みでもあります。普段はできてるつもりなのになぁということが、カウンセリングの場だとできなかったり、気づかなかったりします。ただ、それを漠然と後悔しても意味がなく、どこができていないのか、特にどういうシチュエーションの時にできないことが多いのか、といったことを考えるところから進歩が始まります。スーパーバイザーはその手伝いをすればいいんですね。そして、何よりも、普段できていることができていないと気付いているということは、セルフアウェアネスの第一歩ができているということですから、大切にしなければならないことなのです。

【渡辺先生のスーパービジョン】 「⇒⇒⇒」以下は私のコメントです。

スーパービジョンとは育て上げるということ。相手がその気にならなければできない。やる気のある人であれば、どんなにスピードが遅くても育てることができる。ただし、それには気付きが必要。

⇒⇒⇒まったく人材育成の基本思想と同じです。肝に銘じましょう。


《もやもや④ 自分の思っていること、感じていることが相手にうまく伝わらない》

【渡辺先生のスーパービジョン】 「⇒⇒⇒」以下は私のコメントです。

スーパーバイザー:「どうやったらうまく表現できたなと感じるのですか?相手の反応がきっかけ?」 
スーパーバイジー:「それもあるし、自分の言葉もあるし」 
スーパーバイザー:「相手の顔は伝わってなさそう?」
スーパーバイジー:「前回はそう感じた。堂々巡りになる要因はそれじゃないかと思う」 
スーパーバイザー:「今、私に伝えてくれたが、どうですか。私にうまく伝わったと思いますか」
スーパーバイジー:「伝わっているかどうかはわからないが、伝えようと頑張った。意識することでちょっと変わるのかなということと、伝えられようと思っていただける先生がいた」


⇒⇒⇒雰囲気伝わらないと思いますが、質問をしたメンバー(ここではスーパーバイジー)に対して、いきなり三枝子先生(ここではスーパーバイザー)の公開スーパービジョンが始まった場です。三枝子先生の言葉がすべて疑問形で終わり、相手の考えを促そうとしているのが改めてよくわかります。スーパービジョン本質が少しわかりかけた瞬間でした。

【渡辺先生のスーパービジョン】 「⇒⇒⇒」以下は私のコメントです。

伝わるかどうかは相手があってのこと。相手の表情をみて、伝わらなかったら言い直す。場合によっては、伝わったかどうか相手に聞いてみる。相手の反応に敏感になる。相手の理解力、自分の話し方にもよるが、伝わらない伝わらないと考え過ぎると関心は自分の頭の中にいってしまい、相手に関心がいかなくなってしまう。自分よりも、聞いてくれている人に意識を向ける。相手の反応を重視していく。極端な場合、ここまでの話しわかった? もやもやしているところある? とか聞いてみる。自分の頭の中でぐるぐるまわしているよりもよっぽど良い。
キャリアカウンセラーがこんな悩みを持つということは、すくなくとも伝わっていないことはわかっているカウンセラーだということ。でも、自分で何が伝わっていないのかが、はっきりとしていないと課題は克服できない。1つのアドバイスとしては、自分のいいたいことを文章に書いて思考の訓練をしてみること。そして、自分で読んでみて、いいたいことかどうかを客観的にみてみる。何となくぼやっと駄目だというのでは、いつまでたっても改善にならない。


⇒⇒⇒相手に伝わっていないことを気にするということは、相手に対して申し訳ないという気持ちからなのでしょうが、実は心の集中が相手ではなく自分にいってしまっているということですね、確かにそうです。それでは良いカウンセリングはできません。そして、迷ったら素直に相手に聞いてみるというのも大切な手法です。これも何となくできないのではなく、できないのはなぜか、が大切です。そして、自分の何かのためにできないのか、相手の何かのためにできないのか。ここがまた大切なところ。

【渡辺先生のスーパービジョン】 「⇒⇒⇒」以下は私のコメントです。

肯定されることを求めていると、相手を思いやることはできない。カウンセラーはクライアントの感情が求めている答えをぴたっと言ってあげたいと思う。だから、肯定されることをいえることがいいことだととらえてしまう。その時点で、相手をみなくなってしままっている。否定されることによって、もっとその人のことがわかってくる。肯定されることを期待することはやめて、相手の反応を聞く、話してもらう。それがコミュニケーション。共感的理解とは、相手が自分に対してもっともっと自分のことを話してもらうためにすることだ。もともと人はわかりあえない存在。少しでもわかりあおうということは、プロの方から仕掛ける仕事。相手に自分のことを安心して話してもらうために共感的理解をする。ただ、相手も自分のことはよくわかっていない。多くの話をしながら、一貫性がない部分などをみて介入のタイミングをみていく。矛盾に気づく。それを論理的に組み合わせて概念的思考をする。

⇒⇒⇒これって目茶目茶大事な話です。私も含めて一人前になり切れないキャリアカウンセラーが陥りがちなところです。否定されるのが怖い、間違うのが怖い、それはクライアントではなく、自分に意識が向いている証拠です。典型的な邪念です。そして、カウンセリングには概念的思考力が必要だということ。ただし、残念ながら概念的思考力がなくても、GCDFの実技試験は通ってしまうのです(よね?)。関係構築はとても大切ですが、関係構築だけでは解決には至らないのですが。

【渡辺先生のスーパービジョン】 「⇒⇒⇒」以下は私のコメントです。

自分が期待する反応ばかりをクライアントに求めない。相手から肯定してもらいたいという自分に気づいたら、まずは自分がいいたいと思うことを相手にいってみて、それから相手のいいたいことを聞いてみる方が、相手のことがわかるようになる。
文字化されていない、その場から次々と消えていく言葉から、概念的思考をする。思考力がスーパーバイザーにはなんといっても大切になる。ケース記録は、スーパーバイジーがわかったことしか書かれていない。思考力と冷静な判断力がそこには求められる。
ノーベル物理学賞を受賞した益川氏は、相手の顔をみていると、あらっと思うことがあるという。そうやって対話をしていくことで、研究というのは1人でやるよりもはるかに進んでいいくという。研究はけして1人のものではないという。


⇒⇒⇒カウンセリングもスーパービジョンも1人相撲になってはいけません。相手に心を傾けることによりわかっていくことがある、対話のなせるわざであるのは、益川氏のいう研究と同じなのでしょう。何はともあれ「相手から肯定してもらいたいという自分」に気づいたら要注意です。自分のためにやっているのではないのですから。

《2010年8月8日》 町田に行きました。小田急から覗く多摩川べりでは、ものすごい人数がバーベキューを。うらやましいなぁとか。そうそう、最新の「Works誌」に座談会で登場しています。2号連続座談会登場も珍しいのでは。


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【2010/08/08 20:59】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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