「集団」とは
「社会的手抜き」と「集団浅慮」という集団が陥りがちな罠について2日間みてきました。

ところで「集団」って何なのでしょうか。

辞書的定義としては「2人以上の個人が集まった状態」です。
ですから、電車のホームで待っている同じ列にいる5人というのも「集団」だということになります。ただ、こういうたまたま人が集まっている状態の、個人間に協力すべき目標や課題は存在せず、出入りも自由な「集団」は「集合」といって区別されたりするようです。

で、ここで扱う「集団」とは、

・目標や、従うべきルール・規範が共有されており、
・目標達成に向けて、集団内に地位や役割が存在し、
・意識的な結びつきがあり、心理的な相互作用が存在している

という単なる「集合」ではない「集団」です。

集団が相互作用してくると何らかの基準ができます。これは「準拠枠」と呼ばれます。

前から順番に発表をしていくと、何となく前の人の発表に合わせて、もともと自分が言おうとしていたこととちょっと違う発表をしちゃった経験ってないですか。

「準拠枠」はメンバーにその枠組みを受容することを求めます。その組織に内在していく圧力が「組織風土」を創ります。

集団内では多数者の意見に同調する傾向がみられます。何となくわかりますよね。

ところで、集団討議と集団決定の手続きをとることにより、決定後の行動が促進されるというデータがあるそうです。レヴィンの実験といわれる奴で、第二次世界大戦時のアメリカで食肉不足を見込んでレバー食の奨励策を打った際の実験だそうです。

誰もが食べたがらないレバーについて、高い栄養素を啓蒙し、美味しく食べられる調理法を伝えることにより、レバー食を促す施策です(私はレバーが好きなのでそんな奨励策が必要な国が理解できません…。特に角のエッジが立ったレバ刺しですね。でも、痛風なのであまり食べないようにしています)。

この施策は、多くの国民を集めて2つの手法で行われました。

1つはいわゆる講義形式。そしてもう1つはグループ討議をした上で最後に参加者が決意表明をするという形式です。その結果、講義形式参加者のうち、実際にレバーを食べた人が10%にも満たなかったのに対して、討議形式参加者の32%がレバーを食べたのだそうです。

このように参加者の行動が促進させられた原因としては、以下のように整理されます。

・集団討議への参加というプロセスを経て、課題への積極的関心が高まった。
・不安などの否定的感情を表に出すことにより、変化を受け入れやすくなる心理になった。
・自己決定と意思表明をしたことにより、みんなでやったんだという集団規範が形成された。

講義式の研修をやめて、グループ討議中心の研修にすることを提案する場合に活用できる話ですね。

グループ討議式の研修をやる場合、グループ人数というのも大事です。一般的には4~5名でやることが多いかと思いますが、この人数というのは。まとまればまとまりやすいもののプレッシャーを感じやすい数でもあるそうです。どうにも発言しにくくなって討議が活性化しない可能性があることをファシリテーターは理解しておく必要があります。人数がさらに増えていくと、プレッシャーは低くなります。それは集団に個人が埋没するからです。関係性が希薄になり、自分自身の責任も希薄になる、一昨日のテーマであった「社会的手抜き」が生まれる状態ですね。

《2010年8月31日》 どうしても私のツイートは120文字以上あります。貧乏性なんですかね。ブログ向きなのかな。


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