人事パーソンが外に出て学ぶ意義  ~HR-Mall-Place 004
「日本の人事部」さんが、定期的に出している『日本の人事部 LEADERS』の第4号(先日のHRカンファレンスで配布されていた奴)に寄稿をさせていただきました。編集部から私に与えられたテーマは、「人事が社外で学ぶことや、ネットワークをつくることのメリットについて。また、それらを社内で活かしていくにはどうすればいいのか」というもの、まさにこのHR-Mall-Place ともつながるテーマです。

結果、「人事は外へ ~境界を超えて学ぶことの5つの意義」というタイトルの文になったのですが、そこで整理した、人事パーソンが、外に出て学ぶ5つの意義を少し引用してみます。

①.組織内だけでは解決できないことを外からの刺激、知識によって解決しようとすること。変革の起爆剤とすること~~組織内で何度も議論をしても解決しないものはしません。『アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない』(ジェームス・ウェブ・ヤング著「アイデアの作り方」より)だとすると、外に出て他者と触れることは、新たなアイデア創出には必須のことです。

②.同業者は中ではなく外にいること~~小さな会社では人事担当者なんて1人しかいません。でも、会社の数だけ人事担当者はいます。けして孤独ではありせん。中では1人でも、外には切磋琢磨し教え合える仲間がいます。社内に1人しかいない年末調整担当、ダイバーシティ担当、障がい者雇用担当、評価担当……、外には同じことをしている人が大勢います。

③.自組織で凝り固まった自分自身を「学びほぐし」できること~~外に出ると「はっ」とさせられることが多々あります。凝り固まったものの見方を自覚し、改め、新たな自分を創るためには、経験を積めばつむほど「はっ」とする新鮮な機会がとても大切なのです。

④.自組織とは何か。自分とは何かをあらためて考える機会~~自組織内にいると説明不要なことも、外に出るといちいち説明が必要になります。自組織について、自分について、普段は語る必要のないことを語らないと初めての相手には伝わりません。この語りは自然に内省を呼び、自分とは何か、自分の大切にしているものは何かへの気づきがあります。大げさにいえば、キャリア確立への一助にもなるはずです。

⑤.何はともあれ愉しめる~~これも重要な要素です。学ぶということが苦行ばかりでは続きません。組織を超えたキャリア開発や能力形成への渇望が満たされることは純粋に喜びです。また、そんな難しいことを言わなくても、理解しあえる仲間同士で語り合うことは明日への活力を呼びます。

中原先生が提示する越境学習の定義は、「「個人が所属する組織の境界を往還しつつ、自分の仕事・業務に関連する内容について学習・内省すること」とあります。ここでのキーワードは、「境界を往還しつつ」なんだと思います。行ったきりでは駄目なのです。外で得た何かを中に伝え、何かを自社にもたらしてまた外に行く、この往還があって初めて越境学習は生きてきます。一昔前と違い、今は外で学ぶ機会に溢れています。この機会を活かすことは、私たちが自組織内でささやかなイノベーションを起こすためには絶対に必要なのです。HR-Mall-Place が、そんな素敵な連鎖の起爆剤になるといいなぁと思います。

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【2016/06/01 23:34】 | 経営学習研究所(MALL) | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
勉強会の5つの構成要素  ~HR-Mall-Place 003
さて、HR-Mall-Placeのキックオフを前に、勉強会について考えるシリーズを続けています。今日は勉強会の構成要素についての整理です。ざくっと考えると、少なくとも次の5つを意識する必要があるでしょうか。

① 仲間(開催する仲間、参加してくれる仲間、ターゲット層)
② 場所(できるだけ安く、無料が最高)
③ コンテンツ
④ 学び方(進め方、やり方)
⑤ テイスト、場づくり(フードや参加料金などの話も細かくは入ってきます)

もっとかっこいい言葉で整理したいところですが、べたですみません。
だいたい勉強会をやろう!と思ったときには、この5つを決める必要があります。普通のスタートは③か①ですかね。〇〇について学びたいので、勉強会をやりたいというのが、③ですね。せっかくこの仲間で仲良くなったんだから、これで終わりにしないでこれからも勉強会でもやらない?というのが、①のパターンです。今回のHR-Mall-Place は、まあ①スタートといえますが、初回のキックオフで、それぞれが求める③をきちんと語り合いたいなぁと思います。

では、過去に私がMallでやった企画の中から、「酒場学習論」をとりあげて、前述の①~⑤と結び付けてみましょう。
この企画は実は、①~⑤のどれでもない、「タイトル」から始まっています。最初にタイトルができたのです。
中原先生の本当にまじで素晴らしい名著「職場学習論」を読了して、なるほどなぁと思いつつ、自分は職場と同じくらい酒場で学んできたなあと感じ、「職場学習論」の裏として「酒場学習論」という概念を打ち出したいと、それこそ読了後30分くらいで思いました。
そうすると、妄想はどんどん拡大します。次に考える必要があるのがコンテンツです。酒場といえば、当時、お知り合いになれた「古典酒場」の編集長である倉嶋紀和子さんが思い浮かびました。倉嶋さんが何かのインタビューで答えていた倉嶋さんの今日までのストーリー、これをちゃんとキャリア論の立場からとらえられないかと。いい、話なんです。さらには、酒場での学び自体をちょっと真面目に学習論の立場から整理できないかなども。そして、サブ講師をお願いする石山さんと田中さんが決まりました。さらには事務局として、仲間の酒呑みを誘い、①は完了です。この企画では、②と④は一心同体、表裏一体です。会場は朝9時からやっている赤羽の名酒場「まるます屋」さんの2階貸切。倉嶋さんのご尽力の賜物です。当然、企画としてはスタートから呑みながら、ジャン酎モヒート呑み放題の企画です。でも、あくまでもコンテンツは真面目に、そして場は愉しく、これがこの企画の軸です。

すみません、書き終えてみて、今回のHR-Mall-Placeには、ほとんど参考にならないサンプルを使ってしまったことを反省しています。HR-Mall-Place が目指すのは、こういった凝ったものである必要はまったくありません。自分たちが学びたいこと、自分たちがやりたいことを忙しい仕事の合間に、自分の人生の持ち時間を有効に使ってやることが趣旨です。まずは、無理はせずに、それぞれの身の丈でやりましょう。過度な場づくりは、けして必要はありません(意図的にそれを狙う企画をやっても、もちろんOKで、それはそれで歓迎ですが)。

今日、お伝えしたかったのは、何か勉強会を企画しようかなと思ったら、前出の5項目くらいを整理してみるといいんじゃないかなということでした。

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【2016/05/31 23:18】 | 経営学習研究所(MALL) | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
勉強会での学びを最大化するたった一つの方法  ~HR-Mall-Place 002
HR-Mall-Placeの企画のリリース直前に、中原代表理事が「「勉強会での学び」を最大化する、たったひとつの「方法」とは!?」というタイトルのブログをリリースされました。

その趣旨は、
「他人のつくった勉強会」に「お客さん」として参加して学ぶよりも「自ら勉強会をつくって学ぶこと」の方がメリットは大きい
「勉強会で学ぶ客体」であるよりは、「勉強会をつくりだす主体」になった方がメリットが大きい
というものです。

その理由として、3つをあげられています。若干シンプルにして引用します。

① 他人のつくった勉強会」よりも、自分で勉強会を企画した方が、自分で学びたいものをジャストミートで学べる。自分が学びたいものを、「他人にお裾分けしながら」、学ぶことができる。かつ、他人からは「感謝される」というところも、モティベーションアップの源泉になりうる。

② 自分で勉強会を企画すると言うことは、そこで取り上げる書籍、内容、登壇をしてもらうなら登壇してもらう人を、自分が最も勉強しておく必要がある。すなわち勉強会を企画すると言うことは、「学ぶ機会を強制的に自らに課すこと」と同義に近い。

③ 勉強会は「ひとり」ではできない。ということは、「自ら勉強会をすること」は、勉強会の目的やビジョンをかかげ、人を巻き込んでいくプロセスに他ならない。すなわち、「自ら勉強会をつくりあげる」ということは、「学ぶことに関するリーダーシップ」を発揮し、生み出すことに他ならない。このプロセスの中には、「リーダーシップの発揮に関する実践知」の獲得が含まれることになる。リーダーシップが発揮され人が集まる場所にこそ、「貴重な情報」が集まる。勉強会の事務局をなす人の場所にこそ、貴重な情報や人脈獲得のチャンスがおとずれる。それは「人から学ぶ機会」の創出、すなわち「ご縁」の創出そのものでもある。

さすが、わかりやすい整理ですね。まったく同感です。あと、主催者になるというのには、スケジュールのイニシャティブもありますね。絶対自分が参加できる日時に設定する権利が当然にうまれます。

HR-Mall-Placeのスルヨ会員の皆さんによる勉強会の場の創出、楽しみにしています。今回の企画では、企画の成り立ち上、③の要素がかなり織り込まれると思います。初めてお会いした人と、一緒に勉強会の企画をするといったことも想定しています。さあ、どうなりますやら。

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【2016/05/30 23:40】 | 経営学習研究所(MALL) | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
HR-Mall-Place、始めます  ~HR-Mall-Place 001
この世に若手人事の勉強会は星の数ほどある。でも、他人にセットされた「若手人事勉強会」で学ぶのか?それとも「若手人事勉強会」をあなた自身が創り学ぶのか?MALL と新たなチャレンジ、始めませんか?という呼びかけで、経営学習研究理事の皆さんとつながりのある若手人事パーソンの皆様にしばらく前に投げかけをさせていただきました。結果、20名ほどの「スルヨ会員」(後述)が生まれました。

MALL(経営学習研究所)が産声をあげたのは、2013 年。あれから 3 年がたちます。日本を学習大国にする、日本中に良質の学びが溢れる世界を創る、そんな思いで私たちは活動をスタートしました。完全手弁当で本業の傍らでの活動という制約の中で、私達なりにできる限りの取り組みをしてきました。
その間、社会人が外で学ぶ場は増えてきました。これは素晴らしいことです。ただ、まだまだ学びは偏在化しています。典型的なのは東京と地方の機会の差。そして、それよりも気になるのは、学びに頻繁に出る人とほとんど出ない人の二極化的な現象です。「人事」の世界でも、育成担当者は外に出で学ぶ機会を比較的多く得ています。採用担当者もそれなりにあります。それに対して、企画、制度、労務、給与といった分野での機会は多くはありません。あったとしても講演会形式のものが大半。ましてや、自分が場を創る側にまわる機会は極めて少ないでしょう。また、大企業に勤務する人に比較して、中堅企業に勤務する人が機会に恵まれていないことも気になります。

だから、私たちが創ることにしました。
そしてタイトルは、HR-Mall-Placeとしました。
人事こそ外で学ぼう、人事こそ、学びの場つくりにチャレンジしよう。でも、難し過ぎることや、崇高すぎる目標に挑もうというわけではありません。普通のHRパーソンが、⽇常に役だつことを会社の枠を超えてともに学ぶ、そんな「場」を創りたいと思います。企業を超えて語り合い、切磋琢磨し合える「場」をつくりたいと思います。そんな学びの成果を自社に注ぎ込み、日本中の企業を元気にするささやかな原動力を創りたいと思います。だから、「HR-Mall-Place」と名づけました。塾でもフォーラムでもセミナーでもなく、「場」なのです。

この会のメンバーは2種類つくりました。
もっぱら企画に参加することを中心とする「デルヨ会員」。もちろん興味があり、予定があう企画にだけ参加いただければ構いません。こちらは会員制限を設けません。
そして、もう1つは参加もするけど、時には企画側にもまわりたい「ヤルヨ会員」。
いずれも、特に会費はとりません(会の都度の参加費的なものは発生します。何事にも経費はかかります)。礼節さえ伴えば、出入りも自由です。
「デルヨ会員」には、企画がある都度にFB上にてご案内をします。また、MALL全体の企画もご案内をします。
「ヤルヨ会員」は、私達と一緒に企画を創る側にまわっていただきつつ、「デルヨ会員」同様に自らも学びを愉しんでいただけるようにしたいと思います。日本を学習大国にするには、学びの担い手としての若手人事パーソンの活躍が必要です。そんな思いで、「ヤルヨ会員」はできるだけ若手で構成したいと考えました。under30 といいたいところですが、「under だいたい 40」の感じです。
逆にもちろん「デルヨ会員」は年齢不問です。逆に様々な年齢の方が参加いただくことを望んでいます。できれば、HRの多様な分野の担当者が加わってくれると嬉しいです。

HR-Mall-Placeの「スルヨ会員」同士のキックオフを今月末に予定しています。その際に何か整理されたものを提供できるよう、これからしばらく、勉強会について、少しずつこのブログでも、考えていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

※ばたばたしながら、お声をかけているので、漏れがかなりありそうです。まだ参加の余地つくれるかもしれませんので、スルヨ会員希望の方、ご連絡ください。なお、デルヨ会員は、このあとあらためて年齢層を超えて募集をいたしますので、よろしくお願いいたします。

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【2016/05/29 23:22】 | 経営学習研究所(MALL) | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
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