キャリアデザインライブでLGBTの話を聞きました
ちょっと前にキャリアデザイン学会のキャリアデザインライブで、LGBTのテーマを扱いました。
ホームページに記載した会の趣旨は、こんな感じです。

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「性の多様性」について考えてみたことがありますか。 LGBTという言葉は、ここ数年でだいぶ普及してきていますが、その意味を明快に語れる人はどれくらいいるでしょうか。まして企業社会の中で、あるいは教育現場でLGBTにどのように向き合うべきか、向き合っているのかを語れる人は、まだそんなに多くないでしょう。私たちは無意識のバイアスをもって「性」を捉えているかもしれません。 今回は、どこよりも早くLGBTのテーマに向き合ってきた企業日本IBMの取り組みをゲスト講師から紹介してもらうとともに、次世代LGBTが希望を持てる社会をどのようにつくるのかを参加者みんなで考えていく時間をつくります。
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もともと理解が浅いのですが、とても印象に残る話がたくさんありました。その中の1つだけを書き残しておきます。
ある調査によると、LGBTをカミングアウトすることによって、15%業務の生産性が高まったという事実があるそうです(たしか、そういった話だと思います)。これ、すさまじい数字だと思います。たとえば、LGBTを隠すために、ほんとうは好きでもないし興味なんかもまったくないけど、表面上だけ好きだということにしている「男性」アイドルの話を友達に合わせてする、その話の辻褄があうように、日々相当な努力をする、そんなことがあるそうです。もちろん、そんな話だけではないでしょうが、相当な気をつかって生活をすることになるそうです。この労力は大変なものがあるのは想像できます。日常生活でも、ちょっとした嘘を守るための辻褄合わせに追い込まれた経験はたいていの人はあると思いますが、あまりいいものではありませんよね。それを日常的に徹底的にやることを強いられると、それは仕事の生産性は犠牲になるかもしれません。
でも、LGBTをカミングアウトしやすい世界をつくり生産性を高めるのが素敵なダイバーシティの世界だというように簡単な話ではありません。カミングアウトは非可逆性です。つまり、一度いうともとには戻れない…。

なんとなく異なるものを排除しようとする世の中に戻りつつあります。何かが異なっても安心して居場所を得られる世界でありたいです。ダイバーシティというのは、女性活躍推進+αではなく、何かか異なるもの同士が安心して一緒に働ける場づくりにつながってほしいものです。そうでないと、女性は活躍しているけど、中途入社の社員を活かせないなんて組織になりかねません。若手はいきいき活躍しているけど、高齢者を活かせない組織になりかねません。
「働き方改革」、こういう視点も入れていきませんか(あれ、テーマが昨日に戻った…)。

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【2017/06/05 22:41】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
愛と青春の働き方改革
中原先生の金曜日のブログのタイトルは『「残業すんなよ、でも、〆切は明日の朝までな」という「働かせ方改革」に僕らがゲンナリする理由!?』。まさに、こういう状況ですよね。

その中で、ラーニングイノベーション論の講義の中での一橋大学の守島先生のお話が引用されていました。

『本当の「働き方改革」は、働く人の働きがい、ワクワク感、成長などに繋がるべき
 逆に、これらがない改革は「働き方改革」ではなく「働かせ方改革」』

まさに、本質をついておられます。

そもそも、能動的に働いているのではなく、働かされているような働き方をしている人には、「働かせ方改革」はフィットします。そして残念ながら今の日本では、こちらのタイプの方が多数なのかもしれません。しかし、組織に価値を生んでいるのは、そちらではないタイプの人たちです。

今、国がやっているのは、まさに「働かせ方改革」ですね。このままでは、現場からやる気と創造性を奪いかねません。一律的な「働かせ方改革」は、国力をそぎます。もちろん、無用に働き続けるのはいけませんし、だらだら残業は絶対に許せません。

中原先生とパーソル研究所にて「希望の残業学プロジェクト」を立ち上げるとのこと。とっても愉しみなプロジェクトです。パーソルグループのインテリジェンス社は、強烈に一律的な残業規制をやりながらも、元気さを維持している企業です。ただ、なかなかこれができていない企業や職場も少なくありません。

0.組織的になされる(思慮のない)長時間労働の強制抑制策が、いかに組織と個人に影響を与えるか?をみます。ここで特にみたいのは「副作用」です(=これが、みんながゲンナリして、白ける理由のひとつだと思います)

1.長時間労働につながってしまう理由は、どのような職場マネジメントの機能不全によってもたらされるか?(=これは長時間労働の規定要因をさぐることです:長時間労働の「前」)
    
2.長時間労働の抑制(主観的水準、客観的水準の2つをもうけます)を行うことで、個人と組織にはどのような影響がもたらされるか?(=これは長時間労働の抑制の成果をさぐることになります:長時間労働の「その先」)

学問の力、研究の力で、社会問題を良い方向に向けていこうとするのが、中原先生のスタンスです。これは私たち企業人には備わっていないパワーですので、大変な力になります。何かご一緒にできることが出てくるといいなと思います。

そんなこんなで、残業問題をテーマにしたワークショップを考えています。夏のうちにやりたいと思います。たぶん8月かな。自分だけでつくるのではなく、何人かでコラボ的にやりたいなと思います。経営学習研究所の私のラボでやるつもりです。

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【2017/06/04 20:12】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
新入社員研修の振り返り④ ~スパイシーなフィードバック講座
新入社員研修の振り返りを日曜日から書いています。
3つのメインメッセージについて書き終えましたが、
今日はフィードバックについて書きたいと思います。

新入社員研修では、相互フィードバックをするように促しています。
最初は研修カリキュラムの中に自然に織り込むのですが、
2週目くらいからは、
新入社員がみずから同期にフィードバックをポストイットをつかったりして
日常的にやるようになります。ほほえましいです。
「カラをやぶる」「本気になる」「習慣化する」ために
適切なフィードバックを受けることは大切です。
「ジョハリの窓」の話も再三します。

フィードバックをやることはやるのですが、
最初のうちのフィードバックは、「よいところ探し」に終始しがちです。
ちょっ気持ち悪いくらいに…。
同期のよいところを必死に探して、戻してあげている感じです。
それはそれで大切でよいことなのですが、
たぶん、こういう価値観の中で仲間付き合いをしてきたんでしょうか。

ただ、人を本当に育てるのは、「スパイシーなフィードバック(Ⓒ中原淳?)」の方です。
で、中盤以降に「スパイシーなフィードバック講座」というのをやります。

フィードバックから得られるのは、良質な気づきであり、
気づきがなければ、人は行動変革ができない生き物です。
指示や指導では本当の行動変革はおきません。

適切なフィードバックは良質の気づきを誘発します。
ですので、相手を育てるためには、フィードバックは必須です。
本当に互いに高められ、切磋琢磨しあえる同期の仲間をつくりたいのであれば、
相互にスパイシーなフィードバックができなくてはいけません。
研修の後半では、こういったマインドにはほとんどのメンバーがなってきます。
仲良し集団と「チーム」の違いをおおよそ体で理解できるようになってきます。

でも、慣れていないから、なかなか簡単には「スパイシーなフィードバック」はできません。
講座の内容は、
中原先生の「フィードバック入門」もとっても参考にさせていただき作成しました。

伝えているポイントは、下記のとおりです。
もともとは人事のメンバー向けに整理したものなので、
ちょっと新入社員には難しい感じはありますが。

① 鏡のように客観的事実を伝える …フィードバックは何ら評価や指示をするものではないので、鏡のように客観的事実を伝えればよいのです。事実をそのまま伝えるのが原則です。

② 時には主観的事実もOK  …これわかりにくいかもしれないですが、「私はこう感じたよ」、「私にはこうみえるよ」というのも、ある意味では事実なのです。これらは客観的事実と区別して、主観的事実といいますが、これと主観や評価との違いは結構説明が難しいです。〇、×、こんな感じです。ただし、アドバイスとしては成り立つものもあるので、あくまでもフィードバックとしての〇、×であり、×をいっては駄目だということではありません。

○ 「昨日のグループワークで担当した役割には満足をしていなかったようにみえたけど」
× 「昨日のグループワークで担当した役割には満足できていなかったように感じるけど、まだまだぜんぜんやり切っていかったからじゃないの」
× 「昨日のグループワークで担当した役割には満足できていなかったように感じるけど、誰でもあれは難しいよ、俺でも同じだと思うよ。俺だったらあんまり考えずに、まずは次のグループワークに我武者羅にぶつかるけどね」
〇 「かなり疲れているようにみえるけど」
× 「かなり疲れているようにみえるけど、まだこの時期でそんなんじゃな、やばくないか」
× 「かなり疲れているようにみえるけど、人事の〇〇さんにいっとこうか」

③ 絶対に「iメッセージ」で …「iメッセージ」とは主語が「私」であるメッセージ。この人、観ていてくれたんだという気持ちが生まれないと、気づきは生まれません。だから、フィードバックするには、責任をもって観察している必要があるわけです。責任をもって観ていればiメッセージでのフィードバックができるはず。一番ダメなフィードバックは、「みんなもいってるよ」とか「人事の〇〇さんもいってたよ」という伝聞情報に頼るやつです。あとは、「お前はそもそも××だよ」といったYouメッセージも、人は素直に聞くことが難しいです。それにしても、同期からもらう「iメッセージ」でのフィードバックはなかなか効くんですよ。

④ かどがたつのが怖ければ、Seemed法とYesBut法にすがろう …Seemed法とは「~~にみえるよ」と主観的事実を返す方法。なんとなく正面からいっている感じがせずにいいやすくなる魔法のフレーズです。YesBut法は商談などでも常套的に使うやつですが、「昨日、頑張ってたよね。ただ、あのときの行動は…」みたいな、肯定から入るやり方です。

⑤ 成長を願い、期待を込める …ずっと切磋琢磨しあえる仲間でいるために、互いの成長を願う気持ちがないと、よいフィードバックはできません。本気にやってくれれば、研修担当者の言葉以上に、同期の言葉は仲間を成長させるパワーがあります。

⑥ タイミングも大切 …鉄は熱いうちに打て、が原則です。

まあ、こんな感じですかね。この講座は、さらにブラッシュアップしていきたいと思います。

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【2017/05/24 23:23】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
新入社員研修の振り返り③ ~習慣化する
新入社員研修の振り返り、3日目です。

今年から、研修全体のメッセージを3つに絞ったのですが、
それが
「カラをやぶる」
「本気になる」
「習慣化する」  です。

カラをやぶる」「本気になる」について、昨日、一昨日は取り扱ってきたので、
「習慣化する」についても語りましょう。

新入社員の初期成長の3段階とでもいうべきものがあります。
最初のステップは、「我武者羅にやる」。
エントリー期には大切な精神です。少なくとも周囲には好感をもたれます。
でも、「我武者羅にやる」で高い成果を仕事で出すことはなかなかできません。
そんなにお仕事、甘くないのです。
で、次に求められるのは「原理原則を知る」。
例えば、ビジネスマナーなんかもこれに含まれます。
こういうときはこうやった方がいいんだよ、ということとか
様々な業務知識とか、フレームワークとか。
私たちは「原理原則」を学ぶことにより、業務の生産性を圧倒的に高めています。
新入社員研修では、たくさんの「原理原則」を学ぶことになります。

でも、学んだ「原理原則」はそのままで使えません。
「知っている」と「できる」の間には大海原があるのです。

なので、3番目のステップとして「習慣化する」が必要になります。
我武者羅にやり、原理原則を学び、それを習慣化して、再現性のあるものにして
はじめて配属後の現場で戦える武器になります。

当社の新入社員研修、というか若手研修のすべてのベースにおかれている思想は
「経験学習理論」です。

この経験学習のサイクルを回すことが習慣化できれば、成長はもうすぐそこです。
経験学習サイクルを意識してまわすことを理解し、実践できるようにすることに
新入社員研修では相当な手間と時間をかけています。

このあたり、「月間人材教育」の4月号の特集記事の中でも少し語っていますので、
ご興味があれば、ご覧いただければと思います。

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【2017/05/23 23:50】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
新入社員研修の振り返り② 本気になる
昨日、新入社員研修の振り返りを少ししたので、その続きを。

新入社員研修は、毎年毎年、本当に真剣にいろいろと考えるので、
気づいてみたら、メッセージもコンテンツもリッチ過ぎるようになる傾向があります。
で、今年のメッセージは大切なことの3つだけに絞りました。
もちろん、それ以外もあれこれやるんだけど、
新入社員研修で求めることを3つのメッセージにとにかくしてみたわけです。

その3つとは、
  「カラをやぶる」
  「本気になる」
  「習慣化する」  です。

昨日のブログでは、「カラをやぶる」を取り扱ったので、今日は「本気になる」についてです。

グーグルで「動物」「赤ちゃん」とキーワードを入れて「画像」で検索してみてください。
どうでしょうか。めちゃめちゃ可愛い写真が並びますよね。
彼ら彼女らの共通項は、まずはもちろん「かわいい」だと思います。
でもさらによくよく見ていくと単に可愛いだけではなく、
生きていくことに対するひたむきさ、生きていきたいという本気さが伝わってきませんか。
あらゆる動物には母性本能があるものなのでしょうか。
動物の赤ちゃんの訴える可愛さ、ひたむきさ、本気さに応えるように
親は赤ちゃんは育てるのです。
職場でも同じです。本気に迫ってくる新入社員に対しては、
先輩は育ててやろうという気持ちに自然となるものです。

でも、「本気になる」ことはかなりストレスフルなことです。
本気になることによって、成長への必要な通り道であるストレス・ゾーンに人は足を踏み込みます。
なんといっても、本気になるというのは、自分と対峙することになりますから。
「カラを破る」と少し重なるのですが、
学生のときは本気にならなくても、そこそこやっていけたような人でも
社会での仕事が同じようにできると思ってはいけません。
そこには数段のレベルの差があります。というか本質的な違いがいくつかあるのです。

もちろん本気になり方は人によって違います。
大きな声を出すことが本気の表現だと勘違いしている人がたまにいますが
秘めた本気もあってよいわけです。ただし、それが相手に伝わる必要はあります。
ほんとに秘めているだけでは、社会では価値を生みません。

プロ野球と比較すると数段稚拙なプレーが続く高校野球があれだけ人気があるのは
人は皆、「本気」が好きだからでしょう。
プロ選手の八百長に憤るのは、「本気」が裏切られたと感じるからでしょう。
「本気」に対しては、人は自然と応援したくなる傾向があるようです。

あと、「本気」になることは、自分本位から離脱するためにも必要です。
新入社員は、最初はどうしても視線が自分にむかっています。
正解がわからなくて、恥をかきたくなくて、自ら手を挙げて発言ができないのも
視線が自分にいっているからです。
そんな人は、発表のときに照れ笑いをしてしまったり、仲間に楽屋落ち的な発言をしたりします。
聴いている人には何一つ価値を提供しない、単に自分のための価値のない行為です。
プロの役者は舞台の上でけして照れ笑いはしません。仲間と楽屋落ち的な会話もしません。
それは舞台の上で「本気」になっているからです。

難しいのは、「本気になろう」と思っても簡単にそれができないことです。
本気というのは、いろいろなことにチャレンジしている中で、
「あれ、俺、今、本気だったかな」と感じるものなのです。
だからそういうチャンスをたくさん研修の中に散りばめてあげる必要があります。

研修をプロデュースする人も、ディレクションする人も、ファシリテーションする人も、
すべて一瞬たりとも気を抜かずに本気にならなければいけません。
そういった徹底した態度も、新入社員を本気にいざなうためには大切なのです。
「よいお兄さん」「よいお姉さん」になってしまっては
よい新入社員研修はできません。

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【2017/05/22 23:02】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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